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2025年06月16日
備蓄米の流通事情と価格の行方を追う(2025年06月14日放送)
"備蓄米"がスーパーに登場!消費者の反応は?
梅雨本番を目前に、県内の主要スーパーに"備蓄米"が並び始めています。
ラインナップは、ブランド米(銘柄米)、競争入札による備蓄米、随意契約で放出された備蓄米の3種類。
消費者にとって選択肢が増えました。
10日には県内のスーパーの一部店舗で、5kg・税込1,980円の富山県産備蓄米(2022年産「古古米」)を販売。
オープン前から行列ができ、100袋はおよそ30分で完売しました。翌日からは全店で販売を開始しました。
日向市の店舗では5kg・税込1,944円の古古米は、270袋が20分で売り切れ。
早朝から行列ができていました。
年金生活と話す那須さんと遠山さんは「最初は匂いが少し気になったけれど、慣れると普通においしくて、価格的にもありがたい」と話していました。
平均米価は下落傾向も...生産者の懸念とは?
全国スーパーでの米の平均小売価格は、5kgあたり4,223円と前週比で37円の値下がり。2週連続の値下がりとなっています。
一方、宮崎県内の生産者からは不安の声が上がります。
高千穂町で45年間米作りを続ける興梠哲夫さんは、「今年出回っている備蓄米は玄米でキロ400円弱で業者に買い取られ、採算はギリギリ。玄米500円でようやく少し利益が出るかどうかの状況」と語ります。
さらに「買取価格が下がれば、農家の多くが撤退に追い込まれ、生産量不足が深刻化する」と警鐘を鳴らします。
宮崎市の米穀店「新しい屋」の田中社長も、2年前から米不足と価格上昇が続いているとし、「農家が意欲を持って作付けできる価格帯は、5kgで約3,510円(1kg=約430円で買い取り)が目安」と言及。
農家と消費者の双方が納得できる価格バランスが求められています。
保存も肝心!正しい米の保管方法とは?
田中社長によると、備蓄米を長持ちさせるコツは!
- 密閉できる容器や食品保存袋に移し替える
- 室温が25℃を超える時期は冷蔵庫(野菜室)で保存
- 炊飯器近辺や冷凍庫は避ける
せっかくの新米をおいしく楽しむためには、保存方法の見直しも大切です。