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2025年08月11日
宮崎・日向灘地震から1年 青島で中高生が防災力向上のフィールドワーク(2025年08月09日放送)
2024年、宮崎県を襲ったマグニチュード7.1の日向灘地震から1年。
発生時の記憶を胸に、防災意識を高めようと宮崎市青島で中高生による防災フィールドワークが行われました。
参加したのは五ヶ瀬中等教育学校と日南高校の生徒15人です。
青島を拠点に避難訓練
五ヶ瀬中等教育学校では、3年前から宮崎公立大学や九州大学、行政機関と連携し、津波を想定した防災フィールドワークを実施しています。
今年も例年に続き宮崎有数の観光地・青島を拠点に選び、津波避難のシミュレーションをするアプリ「逃げトレ」からスタートしました。
生徒たちは高台を目指しながら避難経路の課題を発見。
夜間訓練では看板が見えにくく道を間違えるなど、昼間とは異なる問題点も浮かび上がりました。
暑さ対策も重要課題
翌日は避難所となる青島地域総合センターの屋上で真夏の避難を想定した訓練を実施。
サーモカメラで地面や体温を記録したところ、ひなたと日陰で地表温度に20度以上の差があることが判明しました。
日傘や断熱シートなど、ちょっとした工夫が避難生活の負担軽減につながることを学びました。
1.5次避難への理解を深める
今回のテーマのひとつが「1.5次避難」。
一次避難所から二次避難所へ移るまでの間、安全な場所で過ごすための避難行動を指します。
これは2024年の能登半島地震で避難所不足が問題化したことをきっかけに全国的に知られるようになり、宮崎県も今年2月に「災害時等における連携・協力に関する協定」を締結し、施設の開設準備を進めています。
生徒たちの成長と地域への貢献
報告会では、生徒たちが避難成功率の可視化や改善点を発表。
生徒からは「まずは自分の命を守る行動を。その上で家族や地域全体を守るスキルを身につけてほしい」「日常からの備えや避難経路の確認が大切」との声が上がり、地域防災への意識が高くなっています。