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特集
2026年02月16日
旅する車で生活 バンライフ 国富町に移住した家族(2026年02月14日放送)

宮崎県国富町に、自分たちでDIYしたキャンピングカーで暮らす家族がいます。
堀琢麻さん・徳子さん、そして娘の和ちゃんの3人家族。
ベッドやキッチン、生活用品を備えた"動く家"で暮らしながら旅を続ける「バンライフ」を実践しています。
場所や仕事に縛られない自由な暮らし方として、近年注目されている生活スタイルに密着しました。
1年かけて完成した"理想の住まい"

マイクロバスを中古で購入し、夫婦2人でDIYで改装した車内は、細部までこだわりが詰まっています。
特注した美濃焼タイルのシンクや豊富な収納スペース、埋め込み式IH調理器、オーブン、冷蔵庫を備えたキッチンは、車内でも快適に自炊ができる設計。
電力は車の屋根に設置した太陽光発電で全てまかなっています。
さらに、冬の寒さに対応するため薪ストーブも、プロの手をかりながら自分たちで設置。
生ごみは細かくカットして、持参したコンポストで土に還すなど、環境に配慮した暮らしを実践しています。
天気の良い日は外に椅子を並べ、自然の中で食事を楽しむことも。
川の音や風の気配を感じながら過ごす時間が、家族にとってかけがえのない日常となっているそうです。
都会の生活から一転、旅へ

もともと、琢麻さんは映像制作、徳子さんは保育士として東京で働いていた2人。
そんな生活が大きく変わったきっかけは新型コロナウイルスでした。
仕事が一時的に止まり、人生を見つめ直す時間ができたことで「車で日本を旅しながら暮らす"バンライフ"」という選択を決意。
4年前、夫婦2人で全国旅をスタートさせました。
バンライフがスタートして間もなく、徳子さんの妊娠が発覚。
娘の和ちゃんが誕生し、全国一周の旅から、移住地探しの旅へと目的を変え、日本各地を巡りました。
縁に導かれた国富町に移住
全国を巡る中で、移住先として出会ったのが国富町でした。
法華岳の展望台で朝焼けを見ていた時に偶然出会った夫婦との交流をきっかけに、地域の人々とのつながりが生まれます。

堀さんが「馬と過ごしたい」という話をしたことで、乗馬クラブを事業承継したいという方とつながり、現在は敷地の一角を借り、生活を送っています。
移住の決め手となったのは、この土地で感じた「人との縁」でした。
地域とともに生きる

堀さんは現在、国富町柿研究会の元会長だった柿農家の小弁野さんのもとで柿の剪定を学んでいます。
小弁野さんは、「彼が来なかったらもう辞めていた。(堀さんは)福の神みたいなもの」と話します。
高齢化により担い手不足が進む地域にとって、新たな存在として期待されています。

現在は、乗馬クラブ復活を目指し、馬の世話や敷地整備を行っています。
去年は米作りにも挑戦し、自家製米を収穫。移住仲間とともに麹を作りました。
堀さん夫婦の人柄に、移住仲間をはじめ地域の人々もみんなで子育ても支え合う関係に。
知り合いゼロから始まった暮らしは、今では地域に溶け込んだ生活へと変わりました。

徳子さん:「みんなが、友達の子どもも自分の子のように思ってくれている。助け合いながら子育てしています」
未来へつなぐ風景

旅を通して日本の自然と風景の美しさを実感したという堀さん。
まずはこの土地の自然を守り、次の世代へつないでいきたいと語ります。
「人が集まり、みんなで子どもを育て、食べ物を作り、楽しく暮らす。そんな生活が理想です」
便利さだけを追い求めない暮らし。
不便ささえも楽しみながら、自然と人とのつながりを大切にする日々がここにあります。
バンライフでたどり着いた新しい生き方は、過疎化が進む小さな集落に、新たな灯りをともしています。





