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2020年08月10日
新型コロナウイルス 感染者急急増 県内の現状と今後の医療体制 (2020年08月08日放送)
感染拡大が止まらない新型コロナウイルス。
県内は今月に入ってからも感染者が相次いで確認され、累計感染者数は235人となりました。(7月31日までの数)
陽性者の中には重症化するケースもあり、7月31日時点で人工呼吸器などの対応が必要な重症者は3人。
県ではただちに医療提供体制がひっ迫することはないとしていますが、ウイルス学が専門の峰松俊夫医師は「重症者が出ると、その方に集中して医療を提供しないといけないということになります。ベット数以上に診療のスタッフが重症患者のために必要になるので調整が厳しくなる。」と考えています。
宮崎県の直近1週間での人口10万人あたりの感染者数が8.82人。
沖縄、東京、大阪などに次いで全国6番目の多さとなっています。
この状況に河野知事は「我々、県民としても我慢の時。県外にいる人にもしっかりとご協力をお願いする。今の宮崎にとって非常に重要なことではないかと思っています。お盆時期の帰省をできる限り控えて欲しい。」と呼びかけました。
県内の感染者を年代別で見ていくと社会人層の20代から50代の方が7割を占めています。
そして、県内で発生したクラスターでは店を利用した人は20代から50代でその家族に60代から70代の高齢者が含まれていました。
峰松医師は「軽症者が増えることは、重症者リスクが高い高齢者等にウイルスが持ち込まれる可能性がある。」と、危機感を示していました。
今月に入って、70代と80代の感染者が増えてきて、90代の感染者も確認されました。
より重症化のリスクが高い高齢者の感染が増えてきていることが現状です。
続いて県内の医療提供体制は現在、246床を確保しています。
病床利用率は7月31日時点で39.8パーセントと4割近くまで迫ってきています。
また重症者も出てきています。
現在人工呼吸器など必要な重症患者数は3人、医療スタッフは1人の患者につき複数人必要となります。
峰松医師は「このまま重症患者が増え続ければ医療体制の逼迫につながる可能性もある。」と話します。
今、医療関係者の方々は感染リスクと闘っています。
私たちはそんな方々に感謝の気持ちと、思いやりの気持ちを持って、その気持ちを感染予防につなげて行かなければなりません。
しかし今、感染した方に誹謗中傷が相次いでいることが問題になっています。
その現状と対策について専門家にお聞きしました。
Q:新型コロナウイルスが人の心にもたらす影響とは?
- A:【話:串間市民病院 江藤 敏治医師(産業医学や心理学が専門)】
出口が見えないことからどうしてもストレスが積み重なってきていることが現状です。
心ない言葉であったり、メールや電話があり、場合によっては石が投げられたりとか、
そういう風なことも聞きます。一番つらいのは新型コロナにかかった人とその家族です。それに加えて人から誹謗中傷を受けることは、ほんとに苦しみを2重にも3重にもしてしまいます。
憎むべきはウイルスであって、人ではないということです。非難するのは簡単です。
でも、非難することよりも感染した人を理解する、一刻も早く治ることをみんなで考えてあげることが大事ではないでしょうか。
今こそ、周りの人のことを理解して思いやって何を自分たちはすべきかということを冷静に考えることが一番大切です。
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