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2019年05月20日

にぎわいを再び... 青島活性化への取り組み(2019年5月18日放送)

今回の特集は宮崎市青島の活性化についてです。
青島と言えば宮崎が誇る観光地。
最近はおしゃれなスポットも増えてより魅力的なエリアとなってきました。
しかし青島もかつては観光客が激減し、閑散とした時代がありました。
そこから再び賑わいを取り戻した背景には様々な人の思いと努力がありました。

オープニング

宮崎が新婚旅行ブームに湧いた1960年代から70年代
多い時には年間37万組のカップルが宮崎を訪れました。
南の島を思わせる異国情緒漂う青島は、海外旅行がまだ遠い存在だった当時、若いカップルの憧れの場所となりました。
しかしマイカーの普及が進むとともに団体旅行から個人旅行が主流となり、海外旅行も徐々に身近な存在になりました。
青島を訪れる人の数は減少していきました。青島観光のシンボルとして歴史の変遷を見守ってきた青島神社
現在20代目の宮司を務める長友安隆さんは、生まれ育ったこの場所からその移り変わりを目の当たりにしてきました。
長友さんが中学生の頃までは新婚旅行ブームの名残があり、まだたくさんの観光客が通学路に溢れかえるほどだったそうです。
当時の賑わいを支えてきた場所が参道のすぐ近くにありました。
新婚旅行ブーム真っ只中の1967年に開業した橘ホテルです。多くの観光客を受け入れられたのは当時その橘ホテルがあったからこそ。
橘ホテルは1990年7月、親会社の倒産に伴い東京の不動産会社が買収しましたが、再開発を計画していた最中にバブルが崩壊し、計画が実行されないまま閉鎖されました。
青島神社の観光客も橘ホテルが閉館した1990年をピークに減少し、100万人を超えていたその数は2006年には半数近くにまで激減しました。

人口減少の推移

再生の糸口を見つけられないなか、最後のチャンスと位置付けた取り組みが始まりました。
参道の空間整備やマリンスポーツの誘致など青島の活性化策を具体的に盛り込んだ10年計画のプロジェクト。
宮崎市や地元住民、観光団体など官民一体で取り組むことになりました。
宮崎市観光戦略課の図師さんは「人と物と情報が交流する元気な青島。地域の方々が愛する青島になってほしい。美しい景観・快適・安全に歩ける青島、という4つの大きな目標を立てて計画を進めました。」と話します。
プロジェクトのメンバーとして尽力した青島神社の長友宮司は、先が見えない中でのスタートに地元住民からは諦めの声も聞かれたと言います。
「はじめのうちは、そんなころやっても無駄じゃないか、という声もあった。最初の活動がゴミを拾ったり花を植えたりと地道な作業から始めていったので徒労感に襲われたという声も聞いた。今やらないと未来の青島がなくなるという危機感を持っていたので全力で再開発にあたろうと決めていた。」と長友さんは話します。

官民一体で取り組む

こうして再開発は少しずつ動き出します。
2010年にできた渚の交番ライフセーバーが通年で常駐する全国初の施設
マリンスポーツの大会やビーチイベントなど海水浴シーズンに限らずビーチを利用する人を増やしました
参道周辺の施設も改修やリニューアルが進み、ビーチや周辺施設との回遊性を意識した造りへと変わっていきました。それと共に「未来を作っていこう!商売も代を継いでいこう。」というみんなの意識が変わったと長友さんは話します。

渚の交番/青島屋/宮交ボタニックガーデン青島

そして2013年に閉館した青島観光ホテルの跡地には、低予算の個人旅行客をターゲットにしたホステルがオープンし、地元の食材が味わえるレストランや温泉も整備されました。

青島フィッシャーマンズホテル

未来を見つめた様々な改革で、新たな魅力が見えてきた青島。
活性化の大きな起爆剤となったのがあの青島ビーチパークです。

公募で選ばれた5店舗が出店し、今年で5年目の営業を迎えました。
10連休となった今年のゴールデンウィークはこれまでで最も多くの来場者数を記録し、青島の観光スポットとして定着してきています。
「予想以上の実績が出ていると思う。海水浴だけじゃなく、ふらっとビーチによって美味しいものを食べて素晴らしい景色を堪能していくお客様が予想以上に多いと思う。」と宮崎市観光戦略課の図師さんも実感しています。
減少していた観光客も2018年には100万人を超える賑わいを取り戻しました。

青島ビーチパーク

今年初めてビーチパークに出店してる藤田伊織さん。
東京出身の藤田さんは2011年の東日本大震災直後に東京から宮崎へ移住しました。
「宮崎に来たことはなかったんですがサーファー仲間から「宮崎はいいよ」と聞いて行ってみたいと思っていた。そして来てみたら最高だった!」と話します。
現在宮崎市内で飲食店を経営している藤田さんはプライベートで青島を訪れるたび、この空間の特別な魅力を感じるようになりました。
まるでヨーロッパの海岸でワインを飲んでいるような雰囲気が思い浮かび、出店することにしたそうです。
多様な視点が生かされ新しい価値が見出された青島に、地元の人の期待も高まっています。

藤田伊織さん

そして動き出したもう一つのプロジェクト。それは、旧橘ホテル跡地の再開発です。
宮崎市が公募していた旧橘ホテル跡地の再生備事業者が決まり、計画ではコテージやレストラン、プール、コワーキングスペースなど総事業費8億6000万円かけ、5つの施設を整備する予定です。
コンセプトは「青島ビーチヴィレッジ」。地元の人と観光客、県内外の色々な人が交流する場としての「」を作り、長時間多くの人が滞在できる場所を作っていくことで、青島を盛り上げていきたいと考えています。工事は今年の秋から始まり、再来年の夏にグランドオープンを目指しています。

青島プロジェクト

青島神社の長友さんは「青島の活性化はまだ途中だと思っている。今、移住者も増えて活性化に向けて一緒に取り組んでいるが、これからAIやキャッシュレスなど経験したことのない変化が起こると思う。その時青島はさらに時代に合った地域として活性化していく必要がある。」と考えています。

長友さん

様々な人の手により再び活気付いた青島。
新しい時代の訪れとともに、さらなる進化を遂げようとしています。

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