NOW ON AIR !

番組表
HOME 天気のサカイ目 「ばいう」と「つゆ」

酒井晋一郎

天気のサカイ目

「ばいう」と「つゆ」 2020年06月05日

梅雨入りして今日で1週間。
今日は梅雨の晴れ間となりましたが、今回の梅雨の晴れ間も短そうです。

さて、梅の雨と書いて「ばいう」とも「つゆ」とも読みますが、今回は読み方の由来を探ってみました。

 

元々の読み方は「ばいう」で、

黴が生えやすいころの雨、という意味での黴雨(ばいう)、

梅の実が熟するころの雨、という意味での梅雨(ばいう)

の2つの読み方がありました。

 

「つゆ」とも読むようになったのは諸説ありますが、梅の実が熟して潰れるという意味の「潰(つひゆ)」や、水滴を意味する「露(つゆ)」などが由来と言われています。

 

「ばいう」を「つゆ」とも読むようになったことは、江戸時代の書物にも記されています。

その書物とは、貞享5年(1688年)に出された『日本歳時記』です。

日本の暦や季節、年中行事について、貝原益軒が指導し甥の貝原好古が編纂した書物です。

200605日本歳時記.jpg

該当する箇所は右側のページに記されています。

「此の月淫雨(いんう)ふる。これを梅雨(つゆ)と名づく。また黴雨(ばいう)ともかけり」

淫雨とは長雨のことで、今の時季の長雨を梅雨と名付けたようです。

 

梅雨の長雨のシーズンはまだ始まったばかりなので、食べ物が腐って潰れたり、黴が生えたりするような天候がつづくため、気をつけたいですね。

 

アーカイブス

一覧を見る

Top