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酒井晋一郎

天気のサカイ目

ある場所の風に注目 2019年09月13日

今回の「天気のサカイ目」のコーナーでは視聴者からの疑問「昼は風が強く、夜は風が弱くなるのはなぜでしょうか」を紹介しました。

 
お住まいの場所によって変化の度合いも変わるのですが、一般的な理由をこちらのイラストにまとめてみました。

190913風速.jpg

日中は太陽の日差しで空気が暖められて軽くなって上昇するため、空気がかき混ぜられて風速も強まりますが、夜は空気が冷えて重くなるため地上付近で落ち着き、風も弱まるためなんです。

 

実際に宮崎市で実際に観測された、時間ごとの風速を見ていきます。
季節による変化も考慮し、1月と8月の1か月のデータを10年分調べました。

190913時間ごとの風速(めくり前).jpg
水色の線が1月、赤い線が8月の時間ごとの風速ですが、どちらも山なりに変化していて、正午から夕方ごろの風速が最も強く、夜から朝にかけての風速は弱めで、落ち着いていることが分かりますね。
8月の方が気温は高いため、1月と比べると風速の変化の度合いが大きくなっていることも分かります。

 

ただ、冒頭で前置きしたように、あくまでも一般的な風速の変化なので、該当しないケースも多々あります。
そこで、気象予報士の知識を動員して、風が常に強い季節と場所が全国のどこにあるのか、探してみました。

私が目を付けた場所は、凍てつく強風が吹き続けそうな「真冬」の「日本海」。
海上の方が風は強くなるため、日本海の沿岸にある島、佐渡島(新潟県佐渡市)に注目しました。


宮崎市と同様に佐渡島の1月の風速を調べてみたところ、
風速は8~9mと風速自体が強く、変化もほとんどないことが分かります。

190913時間ごとの風速(めくり後).jpg

冬は西高東低の強い冬型の気圧配置となるため、北西からの季節風が吹き続け、日本海側の地域では常に強い風が吹き付けます。
さらに、雪雲がかかり続けることで晴れ間もほとんどなくなり、空気が温まりにくくなるため、一般的な風速の変化も起きにくくなります。

風は季節や地形の変化を受けるため、これから行楽の秋なので、県外に旅行される際など、場所による風の違いを感じてみるのも面白いかもしれませんね。

 

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