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最も長い梅雨は? 2019年06月21日
今日の「天気のサカイ目」では、視聴者からの疑問を紹介しました。
「宮崎の梅雨はとても長く感じているのですが、日本で一番長い梅雨を送っているのはどこなのでしょうか?」という疑問です。
気象庁では、全般気象情報などの発表の際に、その地方の特性に応じて地域を分類していますが、梅雨入り・梅雨明けについては全国を13の地域に分けて発表しています(北海道は発表なし)。
梅雨入りから梅雨明けまでの梅雨の期間の平年の日数は、奄美地方が49日とやや長いものの、全国的に42日から45日となっていて、梅雨の期間の地域差は小さくなっています。
宮崎の梅雨がとても長く感じるのは、降水量が原因なのかもしれません。
梅雨がある北限の青森県青森市と、宮崎市の梅雨の期間の平年の降水量を比べると、
宮崎市 6月:429.2ミリ 7月:309.4ミリ 2か月計:738.6ミリ
青森市 6月:75.6ミリ 7月117.0ミリ 2か月計:192.6ミリ
となっていて、宮崎市の降水量の方が約3.5倍も多くなっています。
何度も大雨が降ることで、より梅雨が長く感じるのではないでしょうか。
では、全国で観測史上最も長かった梅雨はどのくらいの期間続いたのでしょうか?
実は、最長の梅雨の期間は分かりません。
梅雨明けの判断は、二十四節季の立秋ごろまでとなっていて、暦の上で秋になってもくもりや雨が続く場合、梅雨明けを特定しないことがあります。
実際に全国的に記録的な冷夏となった1993年は、九州南部は5月17日に梅雨入りしたものの、梅雨明けは特定されていません。
6月から8月にかけての3か月間だけで平年の年間降水量(2,508.5ミリ)を上回る2,664.5ミリの雨が降って、観測史上最多の年間降水量となりました。
今年の梅雨明けは遅いと予想されているので、いつもより長めに梅雨の大雨に対する注意が必要です。