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酒井晋一郎

天気のサカイ目

今年の夏を振り返る 2017年09月29日

今年の夏は、事前の3か月予報などで予想されていたとおり、7月に入ってから猛烈な暑さが続き、記録的に暑い夏となりました。

暑さの記録については「天気のサカイ目」のコーナーでもいくつか紹介していましたが、この夏の暑さを振り返って、宮崎市で記録された観測史上5位以内の記録をまとめてみました。

最高気温35度以上の猛暑日日数 14日(4位タイ)

最低気温25度以上の日数 46日(1位タイ)

月間平均気温 2017年8月 29.0度(3位)

1日の最低気温(高い方) 2017年8月25日 28.0度(5位)

※宮崎市の気温の観測開始年は1886年

日中の最高気温はベスト10圏外でしたが、猛暑日日数や月間平均気温が上位に入っていることで、「瞬間的に気温が高かった」というより、「長期間気温の高い状態が続いていた」ということが分かりますね。

そして気温以上にうんざりしたのが蒸し暑さではないでしょうか。

湿度は気温によって上下してしまい、蒸し暑さを測る指標にはなりづらいため、大気中の水蒸気の量を示す「蒸気圧」に注目しました。

「蒸気圧」とは、大気が平衡状態にあるときの圧力のことですが、この圧力が高ければ高いほど水蒸気をたくさん含むことができます。

「蒸気圧」の月間平均を調べたところ、今年8月が歴代1位、同じく7月が2位タイ。

つまり、今年の7月~8月は1931年の観測以来最も水蒸気の量が多かったため、蒸し暑かったということになります。

水蒸気の量が多くなった理由としては、真夏になっても太平洋高気圧の張り出しが弱く、高気圧の縁に沿って南からの暖かく湿った空気が流れ込みやすい状態が続いていたからではないかと思われます。

こうしてデータをひも解くと、夏の暑さにもいろいろな特徴が見えてきますね。

 

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