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特集
2025年08月11日
夏も要注意!脳卒中と心筋梗塞の予防と対策(2025年08月09日放送)
宮崎県は全国平均と比べても、脳卒中・心臓病による死亡率が高い傾向があります。
脳卒中は全国16位、心臓病は全国7位(2023年)。
特に心臓病は全国上位に位置しています。
脳卒中とは
脳卒中は脳の血管に異常が生じ、脳の機能に障害が出る病気
- 脳梗塞(血管が詰まる)
- 脳出血・くも膜下出血(血管が破れる)
発症リスクが高い人の特徴&夏に注意!!
高血圧・糖尿病・脂質代謝異常症・心房細動などの生活習慣病を持つ人は要注意。
遺伝疾患はまれですが、一部の疾患は家族性発生が報告されているものもあります。
夏は脱水で血液が濃くなり、血管が詰まりやすくなります。
夏は30代などの若い方が発症するケースもありますので、年齢問わず注意が必要です。
主な症状・予兆
脳卒中の予兆
- 一時的にろれつがまわらない、言葉が突然出にくくなる
- 一時的に体の半分がしびれる、動かしにくい
- いつもと違う激しい頭痛や吐き気がする など
このような症状が出た場合は、できるだけ早く医療機関を受診することで後遺症の軽減につながります。
心筋梗塞
心臓病は日本人の死因第2位。中でも突然死が多いのが特徴です。
特に夏に注意が必要なのが心筋梗塞です。
心筋梗塞の仕組み
心臓に酸素・栄養分を届ける冠動脈が動脈硬化で狭くなり、プラーク(脂質のコブ)が破裂して血栓(血の塊)が詰まることで発症します。
症状・予兆
- 汗が出るほどの激しい胸の痛み
- 胸が締め付けられるような圧迫感
予兆はあまり無いと言われています。
症状がくり返し、また夜間や安静時にも出る場合は注意が必要です。
また予兆がなく突然発症するケースも約3割あります。
症状が出たら迷わず救急搬送を。
発症リスクが高い人の特徴
高血圧・肥満・糖尿病・高脂血症・高尿酸血症・ストレス・喫煙など
共通する予防法
脳卒中・心筋梗塞ともに、生活習慣の改善が重要です。専門家は以下の6つのポイントを推奨しています。
- 減塩:1日6g未満 汁物は具沢山にして1日1杯以下 調味料は「かける」より「つける」
- 栄養バランス:野菜1日350g/果物を適量摂取
- 魚を優先:肉より魚、魚油を積極的に
- コレステロール(卵・魚卵・レバー、もつなど)・飽和脂肪酸(肉類の脂身、ラード、バターなど)を控える
- 運動習慣の維持
- 禁煙
緊急時にできること
- 意識状態・自発呼吸・脈の確認
- お薬手帳を準備
脳卒中や心臓病は誰にでも起こり得る病気です。
夏場は特に水分補給と生活習慣の見直しを心がけ、予兆があれば早めの受診を。健康診断も欠かさず受けるようにしましょう。
宮崎大学医学部附属病院には脳卒中・心臓病等総合支援センターがあり、患者や家族が相談できます。
また、10月5日(日)には県民公開講座も開催予定。
■脳卒中・心臓病等総合支援センター
TEL:0985-85-1909(平日 9:00 ~ 16:00)