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2026年07月13日

約150年前の用水路建設から歴史を紡ぐ高千穂の絶景「栃又棚田」(2026年07月11日放送)

日本の棚田百選」にも選ばれた、宮崎県高千穂町の「栃又(とちまた)棚田」。
そこには、先人たちが棚田を切り拓いた歴史と、現代の地域の人々が紡ぐ新たな物語があります。

01 棚田

幾重にも重なる美しい階段状の田んぼが広がる宮崎県高千穂町三田井地区の「栃又棚田」
広さ約24ヘクタール、748枚の田があり、1枚1枚地形に合わせて作られた鱗状の田畑が連なって美しい景観を保っています。

02 マップ

棚田は2つに分かれており、岩戸川を境に「栃又棚田」と「尾戸の口棚田」があります。
山間部特有の昼夜の気温差と、山から引かれた清らかな水によって、非常に美味しいお米が育まれる場所として知られています。

約150年前に築かれた命の水路

豊かな水田が広がる栃又棚田ですが、江戸時代末期までは豊富な水源が確保できず、斜面の畑でトウモロコシやアワを育てて暮らしていました。

03 川の上流から水を引いて用水路をつくろう

この厳しい状況を変えようと立ち上がったのが、地元出身の福嶋辰弥でした。
1848年、福島が23歳の時に「川の上流から水を引いて用水路をつくろう」と用水路建設を提案しますが、莫大な費用と困難な工事を理由に、村人たちから反対されてしまいます。
それでも用水路建設が地域おこしにつながると信じた福島は、数十年にわたり粘り強く説得を続けました。

04 工事着工

1887年、福島が62歳の時、ようやく有志83人が集まり工事が着工されました。計画から39年の時が経っていました。
山の中を通る用水路の工事は、岩を削り、トンネルを掘り、橋を架けるなど困難を極めましたが、着工から9年後の1896年、延べ2万人の人手を要した工事は無事終了し、全長約17キロにも及ぶ「岩川用水」が完成しました。

05 水路

この用水路の完成により、それまでわずか8反ほどしかなかった水田は、約150倍の120町まで拡大しました。
人々の暮らしを劇的に変えたこの水路は、まさに「命の水」として、現在も地域住民たちの手によって大切に維持管理されています。

復興の願い込めた田んぼアート

先人たちが守り抜いてきたこの景観に、新たな活力を吹き込んでいるのが「田んぼアート」の取り組みです。

06 田んぼアートの取り組み

2011年の東日本大震災をきっかけに、「九州から復興への願いと明るい話題を届けたい」との思いで始まりました。
毎年6月下旬、地域内外から集まった100名以上の協力者が、広さ約30アールの田んぼに赤、黒、白、紫など7種類の色の異なる稲を植え、巨大な絵を描き出します。

07 お米とアイドルグループのコラボレーション

田んぼアートの今年のテーマは「お米とアイドルグループのコラボレーション」で、8月末から9月初旬にかけて見頃を迎えます。

08 高千穂の風景

先人の苦労に感謝し、その思いを次世代へとつなぐ高千穂の風景は、今も進化を続けています。

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