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特集
2026年04月06日
ガラス越しの「もしもしコーナー」旅立つ人と見送る人が交わす 触れられないから伝えられる思い「涙が節目の証」(2026年4月4日放送)

春は出会いと別れの季節。
宮崎の空の玄関口、宮崎ブーゲンビリア空港2階にある「もしもしコーナー」では、ガラス1枚を隔てて旅立つ人と見送る人が受話器越しに最後の言葉を交わす。
デジタルの時代にあっても変わらぬ、人々の思いが交錯する現場に密着した。
ガラス越しに涙と笑顔が交錯する門出
旅立つ女性と、見送る女性たち。

- 見送る女性:
・・体に気を付けてね。 - 旅立つ女性:
・・うん。頑張る。
旅立つ男性と、見送る仲間たち。

- 見送る女性:
・・旅立つ側の立場になって考えたら泣けてきた。 - 旅立つ男性:
・・俺がいなくなるからじゃなくて?
旅立つ女の子と、見送る女の子。

- 旅立つ女の子:
・・やっほー - 見送る女の子:
・・また来てね。宮崎で待ってるね。またいっぱい遊ぼう。
愛知県へ向かう女性。

高校を卒業し就職のために愛知県へ向かう女性は、ガラス越しに家族の姿を見つけ、思わず涙ぐむ。

- 旅立つ女性:
・・(弟へ)泣きすぎやろ。 - 見送る弟:
・・愛知でも頑張って。
弟は見送った後、涙ながらに「いつも姉と話したりしていて、それができなくなるから寂しい。」と語ったが、最後は「ちゃんと食べて、ずっと元気で、病気がないようにしてほしい。頑張れ!」と旅立つ姉にエールを送った。
この春、専門学校を卒業した男性。東京で美容師になるため宮崎を離れる。

- 旅立つ男性:
・・(父へ)20年間ありがとう。 - 見送る父:
・・うん。頑張ってね。
男性を見送った父は息子について「少しやんちゃだけど、"やる"って言ったらやるような息子」と話す。
男性は母とは電話で言葉を交わすことなく別れた。

そんな母のことが少し気がかりで、家族と別れた後、「俺が東京に行って、お母さん大丈夫かな。寂しそうだった。」と言葉にした。

- 見送る母:
(Q. なぜ最後に息子と話さなかった?)絶対泣きますもん。笑顔で送り出したかったんで、ちょっと我慢しました。寂しくてたまらんです。だけど、頑張ってくれるでしょう。
40年以上続く宮崎空港の「もしもしコーナー」

1983年に全国の空港に先駆けて設置された。

■宮崎空港ビル 花畑匡孝さん
宮崎は空港の立地条件として市街地から非常に近いので、ご家族連れ、ご友人などが見送りに来られる。その人たちに最後の瞬間まで別れを惜しんでもらいたくて設置している。デジタルの時代だからこそ、人との心の触れ合いを大切に使っていただければと思う。
もしもしコーナーのように旅立つ人と見送る人を繋ぐ電話は、宮崎空港の他にも秋田空港や函館空港、能登空港などで大切に使われている。
それぞれの「もしもしコーナー」
もしもしコーナーの思い出がある人も。

- 男性:
中学校3年生の卒業式の後に、県外の学校に行ったんですよ。その時に同級生とここで「もしもし」して「好きだったよ」とか女子から言われて。最後の「もしもし」で告白されたような、ちょっといい思い出。

2月に高原町の挟野神社で行われた福男・福女決定戦の一般の部で、見事「福女」を勝ち取った西村英眞さん。
この春、関西の大学に進学。陸上部の仲間たちが、見送りに駆けつけた。

- 西村英眞さんと、見送りにきた仲間たち:
・・せ~の Do one's best!(全力を尽くそう)

- 西村英眞さん:
・・お父さん、今日までありがとう。大阪でも頑張ります。
英眞さんを見送った父は、涙ながらに「娘の成長を願っている身としては、外に出て頑張ってほしいなというのがあるので、今日はすごく喜んでいる感じですかね、寂しいというよりは。こうして涙しているのが節目の証なのかな。役目が1つ終わったのかなという気はしている。人の信頼を得て、周りに人がいてくれるような人になってほしいなと思う」と話した。
県外の大学に進学する親友との別れ。中学から高校までの6年間、互いに支え合ってきた二人だ。

- 見送る女性:
・・何かあったらすぐ連絡しなよ。何がなんでも飛んでいくよ。 - 旅立つ女性:
・・辛いことも全部ルナがいたから乗り越えられた。離れるのは寂しいけど、お互いの夢に向かって頑張ろう。またね。

遠く離れても、お互いを思う気持ちは変わらない。
親友を見送った女性は「辛いことがあったらすぐ私に言って、それで乗り越えてくれたら。お互い切磋琢磨して頑張っていこうかなって思う」と話してくれた。

旅立ちの日、すぐ目の前にいるのに触れることができない"もどかしさ"があるからこそ、人はそこに、普段は飲み込んでしまうような純粋な想いを込めるのかもしれない。
旅立つ人も見送る人も、この場所での言葉を胸に、それぞれの場所で大きく羽ばたいてほしい。





