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酒井晋一郎

天気のサカイ目

梅雨のメカニズム 2022年05月27日

だんだんと雨と雨の間隔も短くなってきていて、そろそろ季節が変わりそうです。

 

九州南部の梅雨入りは、平年では5月30日、去年は5月11日となっているので、いつ梅雨入りしてもおかしくない状況になっていますね。

 

では、梅雨前線が停滞して梅雨入りするメカニズムを振り返ってみましょう。

梅雨前線の発生には、性質が異なる空気の塊が関係しています。

220527梅雨のメカニズム1.jpg

代表的な空気の塊は3種類あって、

南の海上から張り出す、暖かく湿った空気を持った太平洋高気圧。

北の冷たい海の上にできる、冷たく湿ったオホーツク海高気圧。

そして中国大陸で発生する、暖かく乾燥した移動性高気圧。

発生する場所から、揚子江気団ともいわれています。

 

この3種類の空気の塊がぶつかるところでは、お互いの力が釣り合っているために前線が発生し、ほぼ同じところで停滞します。

これによって、雨が降り続く梅雨の時季となるんです。

 

なお、地域によって雨の降り方が変わり、太平洋高気圧とオホーツク海高気圧がぶつかる東日本では、しとしとと降る雨。

揚子江気団とぶつかる西日本では、ザーザーぶりの雨になることが多いです。

220527梅雨のメカニズム2.jpg

また、今日の衛星画像も見てもらうと、梅雨前線による雨雲が沖縄・奄美地方から中国南部まで伸びていますね。

220527アジアの梅雨.jpg

中国や台湾でもこの現象は「梅雨(メイユー)」と言われているほか、韓国では「長霖(チャンマ)」と呼ばれており、日本だけでなく、東アジアに特有の季節現象となっています。

 

梅雨入りまで秒読み状態となっているので、大雨への心構えも必要ですね。

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