かつて、Ｋｉｎｇ　ｏｆ　Ｈｏｂｂｙ「趣味の王様」と言われたアマチュア無線は、
携帯電話などの通信技術の発達、普及に伴って　その座を追われ、今では見かけることも少なくなった。

　小さな無線機から電波を発し、国内はもとより　世界中の仲間と交信することに喜びを感じ、
いかに少ない出力で遠くまで電波を飛ばすか、その技術を競い合ったものだが、
今では、ほんの一握りの愛好家が細々と続けている程度に過ぎない。

　そんな愛好家が集まり、先日、「移動運用」と「飲み会」を兼ねたキャンプが開かれた。

　移動したのは、宮崎県えびの市の　標高約６８０ｍの矢岳高原。
総勢１８人が参加、電波を出しながら　焼肉９Ｋｇ、ビール９６本のほか、
猪汁やホルモンなどをたいらげ、深夜まで会話の花を咲かせた。

　ほとんどが初対面だったが、共通の趣味とアルコールが会話を弾ませた。
無線による「声だけの出会い」も悪くないが、互いに顔を見ながらのコミュニケーション
（無線の世界では「アイボールＱＳＯ」という）が楽しさを倍増させ、皆、饒舌であった。

　涼しい風、満点の星、同じ趣味・・・久々に　本当に楽しい時間を過ごす事が出来た。

　人と人との出会いを作り、いざという時にも役に立つアマチュア無線。

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