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2025年04月21日

熊本地震から9年 完全復旧は27年後 熊本城の現状(2025年4月19日放送)

2016年4月に発生した熊本地震は、前震・本震ともに最大震度7を記録し、日本中に大きな衝撃を与えました。

01 熊本城

その地震で、日本三大名城の一つ「熊本城」も甚大な被害を受けました。
熊本城にある国の重要文化財13棟すべてで倒壊や破損、再建・復元建造物も20棟すべて被害を受けています。
そして熊本城内の石垣は全体のおよそ30%、およそ2万3600平方メートルで崩壊などの被害がありました。
地震から9年。
現在の熊本城はどこまで復旧しているのか。そして、私たちは何を学ぶべきなのか。
特集では現地を訪れ、今の熊本城の姿を追いました。

国の重要文化財も被害に--熊本城が受けた地震の爪痕

02 地震の爪痕

熊本市は2018年、「熊本城復旧基本計画」を策定。
文化財的な価値を維持しつつ復旧するなどの、7つの基本方針に基づいて慎重に復旧を進めています。

当時の映像には、矢倉の倒壊やねじれるように倒れた塀、崩れた石垣、そして寄りかかったままの建物など、地震の恐ろしさを伝える姿が記録されています。

国指定重要文化財「長塀」の復旧は、地震発生から約5年程かかったといいます。

03 復旧した長塀

復旧したシンボル、天守閣

04 天守閣

1960年に鉄筋鉄骨コンクリートで再建された天守閣は、構造が比較的頑丈だったこともあり被害は最小限にすみました。
いち早く復旧され、2021年には一般公開が始まりました。
現在では多くの観光客が訪れ、復興のシンボルとして希望を与える存在になっています。

重要文化財の復旧の難しさ

05 復旧を待つ石垣

一方で、未だに崩れたままの石垣や建物も多く残っています。
天守閣のすぐ隣にある旧売店の石垣もその一つ。
崩れた石材はそのままの状態で保管され、復旧作業を待っています。
元の場所に戻すためには、一つ一つの石に番号を振り、写真を参考に組み直すようなパズルのような作業が必要であるという理由から、当初は20年としていた復旧完了の目標は、2052年までの35年計画へと延長されています。

熊本城総合事務所の津曲俊博さんは、「"天守閣が復旧したから復興は終わった"ではない。復旧・復興はまだまだつづいているということを知ってもらいたい」と話します。

「特別見学通路」で"復興の過程"を公開中

熊本城では現在、復旧工事の様子を間近で見られる「特別見学通路」を設置。
訪れた人は、崩れた石垣や修復作業の現場を歩きながら見学できます。
津曲さんは「今年見た景色が、来年には変わっている。そんな"今だけの熊本城"を感じてほしい」と話します。

06 特別見学通路

特別見学通路は復旧完了後には撤去される予定。貴重なこの機会に、ぜひ足を運んでみてください。

07 櫓の工事
08 文化財としての工事

復旧が進まない理由の一つが、文化財としての価値を守るための丁寧な工程。
伝わってくるのは、「元に戻す」ことだけが復旧ではないということ。
熊本地震を知らない世代が増える中で、「見て、感じて、考える」ことが、防災・減災の第一歩となります。
まだ時間がかかりますが、だからこそ「今だけの熊本城」を見て、復興の意味を感じることが大切なのではないでしょうか。
現在、完全に復旧が終わったのは城内の3か所のみ。
それ以外のほとんどのエリアでは、今も工事が続いています。

09 復旧状況

■熊本城 特別見学通路(開設中)
熊本県熊本市中央区本丸1-1
開館時間:9:00 ~ 17:00(入園は16:00まで)
高校生以上800円、小中学生300円

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