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2026年09月21日

「小さな命を諦めない」純血種や被災犬も...年間約350匹の保護犬や保護猫を新しい家族へ繋ぐNPO法人「咲桃虎」(2026年09月19日放送)

全国の保健所で殺処分されている犬や猫。
殺処分数は年々減少傾向で、1974年には約122万頭だった数が、近年は約7000頭にまで減少した。
しかし、まだ多くの命が失われている現実がある。
宮崎県を拠点に「殺処分ゼロ」を目指して犬や猫の保護と譲渡活動を続けるNPO法人「咲桃虎(さくもんと)」の現場に密着。
命を繋ぐ人々の強い想いに迫った。

保護活動を支える情熱

宮崎県高原町にある咲桃虎は、飼育放棄やネグレクトなど様々な理由で殺処分の危機にある犬や猫を保護し、新たな飼い主へと繋ぐ活動を行っている。

01 犬

代表の山下香織さんは20年前、ペットショップで売れ残っていた犬を引き取ったことをきっかけに保護活動を始め、2018年にNPO法人咲桃虎を設立した。
現在は預かりボランティアを含め26人のスタッフが、それぞれの仕事を持ちながら日々活動に取り組んでいる。

02 山下香織さん

  • 咲桃虎 山下香織さん:
    咲桃虎はNPO法人だけどなかなか人件費までの寄付や犬猫にかかる助成金はなくて、人間が平日は一生懸命働いて、犬猫へ使える分は使ってという感じで活動している。今ここで自分が助けなかったら死んでしまう子たちがいるとなった時に「できません」と言えない。諦めたくない。

様々な背景を持つ犬猫たち

現在、咲桃虎の保護施設では50匹から60匹の犬や猫が暮らしている。

03 咲桃虎の保護施設 1

10年前、80匹以上いた多頭飼育崩壊現場からレスキューした犬は、今も人間への恐怖心が強く、人間の側へ近寄って来ない。
そうした譲渡が難しい犬たちは咲桃虎で最後まで世話をするという。

04 咲桃虎の保護施設 2

また、咲桃虎にはブリーダーからの依頼でレスキューした犬もいる。
遺伝性疾患が出やすい柄のため「ちゃんとした人に繋いでほしい、繁殖をしないでほしい」と託された純血種だ。

  • 咲桃虎 山下香織さん:
    保護犬というと雑種みたいなイメージがあるけど、本当に老若男女、子犬から老犬たち、大きい小さい、純血も雑種もいる。

ドッグトレーナーの資格を持つ山下さんは、新たな飼い主のもとへスムーズに譲渡できるよう、保護した犬に首輪やリードのつけ方、人と一緒に同じ方向を向いて歩く散歩の訓練、人に触られても怖くないということを丁寧に教えている。

05 ちいちゃん

咲桃虎では、熊本地震翌日から計10回、ペット向けの支援物資を届ける活動をしている。その際に、被災によって飼育が難しくなった飼い主から柴犬の「ちいちゃん」(10歳)を引き取った。

  • 咲桃虎 山下香織さん:
    ちいちゃんは丸々とした豊満な体をしていて、おっとりとした穏やかな性格。被災された前の飼い主さんにとても大事にされていた。今は素敵なご縁を待って譲渡会に参加している。

年間約350頭を新しい家族へ

咲桃虎では、毎週日曜日に譲渡会を開催し、年間約350頭もの犬や猫を新たな飼い主に譲渡している。

06 譲渡会

  • 咲桃虎 山下香織さん:
    犬猫たちと希望者さんが相性バッチリでトントンと話が進むこともあれば、相性が合わないときもあるので、いつも譲渡会のときは希望と不安とがある。

07 譲渡会 ワンちゃん

譲渡にあたっては、室内で家族として迎えること、脱走防止に努めること、不妊手術を行うことが大きなルールとなっている。
さらに、もう一つ大切にしているのが「後見人」の存在だ。

08 後見人の存在

  • 咲桃虎 山下香織さん:
    年齢は関係なく、どの方にも自分がもし何かあって飼えなくなったりしたときに自分と同じような飼育環境で引き続きこの子たちを飼ってくださる人(後見人)を見つけてもらうことをお願いしている。

09 グレート・デーン

都城市で開かれた譲渡会では、大型犬のグレート・デーンが新しい家族のもとへ迎えられた。
新たな飼い主の家には咲桃虎から引き取った先住犬が3匹暮らしている。
飼い主は「ペットショップではなくて助けを求めている犬を迎えた方が良いかな」と話す。

これまでグレート・デーンの世話をしてきたスタッフの内村雅俊さんは「この子はすごく甘えん坊で一緒に寝たりしていたので寂しい気持ちもあるけど、信用できる方なので大丈夫。幸せになってくれることが一番。」と笑顔と寂しさを入り交じらせながらグレート・デーンを見送った。

命を繋ぐ活動の未来

「みんなで協力したい」行政や民間、そして保護活動者がそれぞれの立場で協力し合えば、小さな命も大きな力で救うことができると山下さんは話す。

10 山下香織さん

  • 咲桃虎 山下香織さん:
    早く辞めたい。この活動がある限り不幸な命があるっていうことだから、「全部もういらないよ。ここはただ飼い主がいる犬猫たちが遊びに来るところだよ」みたいになってくれると一番いいなと思う。

温かい手で命を繋ぐ人々がいる限り、小さな命の未来は確実に変わり続ける。
すべての犬や猫が本当の家族と幸せに暮らせる日を目指して、咲桃虎の挑戦はこれからも続いていく。

(テレビ宮崎)

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