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2026年04月20日
離婚後の養育費「月2万円」取り決めなしでも請求可能に「法定養育費制度」は未払い解消の救世主となるか(2026年04月18日放送)

202年4月から、離婚時に養育費の取り決めをしていなくても、子供一人あたり月額2万円を別居する親へ請求できる「法定養育費制度」が始まった。
長年問題視されてきた養育費未払いの解消に向けた大きな一歩となる一方で、物価高騰が続く中、月額2万円という金額設定には当事者から不安の声も上がっている。制度の仕組みと、現場の切実な現状を追った。
法定養育費制度に街の人は
2026年4月から「法定養育費制度」が始まった。
制度について、街の人々からは「払わない人がいる中で2万円は助かるけど、本来ならちゃんと払ってほしい」「裁判所に行かなくてもスムーズにできるような手続きなら良いけど、難しい手法だと厳しいのかなと思う」「なんで2万円なんだろう。賛否両論。もらう側は少ない」といった声が聞かれた。
当事者であるひとり親は
これまでの民法では、養育費の請求には夫婦間の協議や家庭裁判所での手続きが必要だった。
取り決めをせずに離婚した場合、養育費を受け取ることができなかった。
宮崎市に住む30代の女性は約4年前に結婚し、2人の子供をもうけたが、その後、離婚。営業の仕事などをしながら、1歳と3歳の2人の子供を1人で育てている。

- 【話:離婚後2児を育てる女性】
離婚した経緯は、元夫の借金と育児の不協力。私の場合は調停離婚で、お互いの弁護士を通して取り決めをした。早く終わると思っていたけど、相手が出席しなかったりで半年ぐらいかかった。月に2万3000円をいただいているが、全然足りてない。
2万円は「最低限の暫定額」
法定養育費は、夫婦間の取り決めがなくても、毎月子供1人あたり2万円を相手から受け取ることができ、2026年の4月1日以降の離婚であれば、遡って請求することもできる。
「2万円」について女性は...
- 【話:離婚後2児を育てる女性】
すごく厳しいと思う。子供たちの食費やおむつ代、ミルク代で言うと1缶3000円ぐらいするし、物価高騰でもあるし。私の周りもシングルマザーが多いが「なんでこんなことを国は決めたんだろうね」という話になっている。

法定養育費の金額設定について、弁護士法人きさらぎの高山弁護士は「2万円はあくまで養育費の額が決まるまでの暫定的、補充的なもの」と説明する。
- 【話:弁護士法人きさらぎ 高山桂代表弁護士】
子どもが中学生や高校生になると教育費が増大してくるので、そういった場合は2万円では到底足りない。途中から裁判所に調停を申し立てるなどの手続きをすることで養育費の増額を図ることは当然可能。2万円をまるで固定額かのように捉えるのは、大いなる勘違い。
子どものための養育費
高山弁護士は「養育費は、叶うならば離婚前に夫婦間でしっかり話し合って決めていただく。それが難しい場合であっても、この法定養育費に基づいた1人2万円の養育費は最低限払っていかなければいけない」と話す。
離婚後2児を育てる女性は、「"子どもの利益のため"というふうに書いてあったが、すごく抽象的で、本当にそれが子供たちのためになるのかな」と疑問を抱いている。

そして同じく4月から「共同親権制度」も導入された。
食事などの日常に関する決定は生活を共にする親が単独で決めることができるが、進学や引越しなどの大きな決定に関しては、両親の話し合いで決められるというものだ。これまでの単独親権よりも双方の親の意見が尊重されるということになった。
ただし、家庭裁判所が適さないと判断した場合には、この共同親権は認められない。
高山弁護士は「離婚をしても両親であることに変わりはない。子供のために果たすべき双方の親の役割を明確化することが、2つの制度導入の趣旨」と説明する。
制度が整っても、それだけで子供が育つわけではない。
高山弁護士が指摘するように、2万円はあくまで「最低限の暫定額」であり、大切なのはその先の話し合いだ。法という枠組みを通じて、離婚後の親同士がどう向き合い、どう子供を支えていくのか。制度の真価は、今後の運用の積み重ねによって問われることになる。
(テレビ宮崎)






