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2019年06月10日

高齢ドライバーの重大事故 全国各地で相次ぐ(2019年6月8日放送)

今月4日、福岡市早良区の交差点に逆走した車が猛スピードで突っ込み6台が絡む事故がありました。
この事故で逆走していた車を運転していた小島吉正さん(81)と妻の節子さん(76)が死亡しました。
他の車に乗っていた人や歩行者など7人がけがをしました。またしても起きた高齢者ドライバーの事故でした。
死亡した小島さんを知る人は「危ない運転をする人ではない。」と話します。
車で地域を巡回する防犯パトロールを10年以上もしていたという小島さんは、高齢者による運転で母娘二人が命を落とした東京池袋の事故を受けて、免許返納について周囲に話すことがあったと言います。
警察はハンドルを握っていた小島吉正さんが運転中に意識を失っていた可能性もあるとして調べを進めています。

全国各地で相次ぐ高齢者の事故。
県内でも4年前には70代の高齢者の車が歩道を暴走し、二人が死亡する事故がありました。
高齢者ドライバーの事故をどうすれば防ぐことができるのか県内の現状と取り組みをお伝えします。

はじめに、どれくらい高齢者ドライバーの事故が起きているか

年齢別の死亡事故件数データ

年齢層別の死亡事故件数データを見てみると、年齢に関わらずどの世代でも起きていますが75歳以上になると事故の割合が多くなることがわかります。
その平均を見ても75歳未満と以上では倍以上になっています。これだけ75歳以上の高齢者の方が関わる死亡事故が多くなっていることがわかります。

県内の人身事故発生件数

県内で発生した人身事故発生件数を見てみると4月末時点で2042件発生。
この内65歳以上の高齢者が関わったのが613件。
そして約4割が75歳以上の高齢者となっています。
全体の事故発生件数は減ってきている中で高齢者ドラーバーが事故当事者になる割合は年々増加しているのが現状です。
こういった現状を受けて国は免許を更新する際、70歳以上のドライバーは高齢者講習を義務付けています。
さらに75歳以上の高齢者には高齢者講習に加えて認知機能検査を受けるように義務付けています。
ただ、こうした対策をしていても高齢者ドライバーの事故が相次いでいるのが現状です。

では、高齢者講習と認知機能検査とは具体的にどういうものなのでしょうか。

高齢者講習

宮崎市内の自動車学校で行われている70歳以上の高齢者を対象にした講習会を覗かせてもらいました。
この日行われた高齢者講習には70歳~74歳までの高齢ドライバー6人が参加していました。
講習では交通規則の確認や動体視力の測定などが行われます。
高齢者講習は受講者に現在の身体能力や運転能力を自覚してもらい、より安全な運転に繋げていくことを狙いとしています。

講習では運転技能の確認も行います。

運転技能講習を受ける男性

この日運転していたのは71歳の男性。丁寧に確認作業をして運転していました。
終了後この男性にお話を伺うと「事故を起こしてはいけないと思っている。人をはねてはいけないと一番強く思っている。家族もいるから、そこは気をつけて今後も運転をしていこうと思っています。」と話していました。

梅田学園自動車学校の松本和文校長

高齢者講習を行なっている梅田学園自動車学校の松本和文校長は「自分の運転が若い時と比べてどのように変わっているかを意識することが大事。視力の低下や視野が狭まることを考えて夜間の運転を控えるなど、自分の運転の行動範囲を再確認していただくとより安全です。」と話します。

一方宮崎市内の運転免許センターに集まっていたのは75歳以上の高齢ドライバーたち。ここで行われていたのは記憶力や判断力を測定する認知機能検査

認知機能検査

検査項目は3つ。時間の見当識・手がかり再生・指定されて時刻を描く
当日の日付などを回答する項目では、誤った日付を記入するケースも。
後を絶たない高齢者の重大事故を受けこの認知機能検査も対策が強化され、検査で認知症のおそれがあると判断された場合、医師による診察が義務化されました。
認知症と判断されると免許の更新ができなくなります。
検査終了後、内容が簡単だったという人もいれば内容が難しく自分の衰えを感じると話す人もいました。
免許を返納しないといけないことを自覚していても、免許のない生活が現実的に可能なのかという部分で葛藤している方もいました。

 

色々な問題を抱える高齢ドライバーの免許自主返納。

佐伯鹿枝さん

熊本県との県境に位置する人口1139人の町、西米良村
65歳以上の高齢者が約4割を占め高齢化が進んでいます。ここで約40年間弁当屋を営む佐伯鹿枝さん(82)は、今年2月に運転免許を返納しました。
鹿枝さんは「もう歳なので毎日の事故を見ているともうやめた方がいいかなと思って。」と話します。
西米良村では免許を自主返納した人を対象に約14万円分のタクシー利用券を交付しています。
車がなくても高齢者が生活できるよう支援を行なっています。
不便なところを聞いてみると「今のところはタクシー券をもらって、皆さんがよくしてくれる。"乗せてやるよ"とか言ってくれるから。西米良はいい所です。」と話していました。これまで配達していた弁当などはお店に取りに来てもらうなど地域をあげたサポートが行われています。

また村の中心部から約7キロに住む那須スミ子さん(84)は、息子夫婦と三人で暮らしています。

那須スミ子さん/由美子さん

「免許更新の時期が12月だったので、良い機会かなと思って自主返納しました。」と話すスミ子さん。
村の中心部から離れたこの場所では生活に車が欠かせません。
同居している由美子さんは「私としては特段免許返納を勧めはしなかった。遠くに行きたい時は私が連れて行くから頼むから遠出はしないで。夜の運転はしないでと言っていた。」と話します。
しかしスミ子さんは自ら免許の返納を決断します。
近くを移動する時のために電動カートを購入し、遠くにでかける時は公共のバスや家族に送迎をお願いしています。
しかしカートで買い物に行けるわけではなく、やはり行動範囲は狭まったそうです。
不便だけど事故を起こすよりはよい。」と話すスミ子さん。

西米良村では2016年からこれまでに30人が免許の返納をしました。

県内の免許返納推移グラフ

一方県内の免許返納推移を見てみると、2015年に宮崎で起きた歩道暴走事故をきかっけに免許を返納する人の数は増えていっていることがわかります。

75歳以上の免許返納率

しかし宮崎県はやはり車社会。免許返納率は東京都の8.0パーセントに対して宮崎県は4.8パーセントです。
都心のように交通機関が充実しているわけではない宮崎県では免許を返納するということが生活に大きく関わってきます

免許返納が抱える問題は高齢者ドライバーだけではなく、家族や自治体・事業者等による様々な支援によってどうやって高齢者の事故を減らしていくのかを考える必要性があります。

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