番組表
山に響く5000発 村民と観客が心を通わせる「やまびこ花火大会」花火師への感謝を伝える温かさ
2026年10月31日

宮崎県内で最も人口の少ない西米良村で、「第50回やまびこ花火大会」が開かれた。山々に花火の音がこだまする珍しい花火大会だ。実行委員や役場職員、移住者などの村民が準備に奔走し、夜空に5000発の花火が打ち上がると、観客からは応援や花火師への感謝の合図が送られた。温かな絆で結ばれた花火大会の模様を紹介する。
【動画】西米良村で50回目を迎えた「やまびこ花火大会」 村民の温かい思いと準備の舞台裏に密着
村民約80人が準備に奔走
山々に囲まれた自然豊かな西米良村。県内で最も人口が少ない小さな村だ。

この村の一大イベント「やまびこ花火大会」は打ち上げられた花火の音が山々にこだまする特徴から、"やまびこ花火"として親しまれてきた。

今回、50回目の節目を迎えた花火大会。会場となった一ツ瀬川の河川敷 では、実行委員や役場職員、消防関係者など約80人が集まり、設営作業に汗を流していた。

西米良村役場 中武賢治課長:
役場に入った最初の年からずっとなので、約30年ですね。最高のお出迎えをして、皆さんに楽しんでいただければと思います。

西米良村役場 坂本大地さん:
自分が小さいころから続けてくれて、頑張ってきてくれた職員の人たちにも感謝しないといけないし、これをまた続けていきたい。
準備の現場には宮崎県国富町から移住した伊藤風太さんの姿もあった。花火大会に参加するのは今回が初めてだ。

国富町から移住・西米良村役場 伊藤風太さん:
1人になっている人を放っておかない村民性で、温かく声をかけていただいて、ありがたいなと思っています。会場もばっちり整えて皆さんに楽しんでいただける準備を進めていきたいと思います。
5000人の観客と語り部が紡ぐ歴史
花火大会の当日、夕暮れ前から次々と観客が集まってきた。

会場には村の内外から約5000人が来場した。

宮崎市からの観客:
目の前で上がるから、毎年楽しみに来てます。

高鍋町からの観客:
以前、西米良村に住んでいたので、久しぶりに来ました。楽しみです。

大会の司会進行を担当するのは、西米良村語り部の会の中武軌子さん。花火の合間に、村に伝わる民話を語り、会場を声で盛り上げる。
司会進行・西米良村語り部の会 中武軌子さん:
(Q.進行をして何年目?)きょうで50回だから、40回くらいやってるのかな。花火というものがみんなの心にどれだけ届くのかな。花火のように大きな音で西米良を包んでほしいかな。それを思ってきょうもみんなと一緒に頑張ってみたいと思います。
夜空と山を彩る特大花火
夕暮れを迎え、中武軌子さんの「50年の思いを夜空に」との呼びかけを合図に、花火の打ち上げが始まった。

夜空を彩る5000発の花火が打ち上げられていく。

対岸から打ち上がる花火は周囲の山々を鮮やかに照らし出し、谷間に力強い破裂音を響かせる。

会場からは花火が打ちあがるたびに大きな歓声があがった。

フィナーレを飾るナイアガラ花火では、谷間に張られた花火の綱が最後まで着火するよう、中武軌子さんの掛け声とともに観客全員でエールを送る。
司会進行 中武軌子さん:
一生懸命応援してください!がんばって!がんばって!
会場の観客:
がんばれー!がんばれー!

司会進行 中武軌子さん:
もう少しでしょうか。がんばれー!
会場の観客:
がんばれー!

第50回の節目を記念し、例年以上の長さを誇るナイアガラ花火は無事に最後まで着火。観客は、まるで滝が流れるように火花が落ちていく、幻想的で迫力のある光景に見入っていた。

打ち上げ終了後、観客はスマートフォンのライトを灯し、対岸にいる花火師へ感謝を伝える。
司会進行 中武軌子さん:
今年も美しい花火をありがとうございました。みんなで携帯電話の明かりで「ありがとう」を伝えましょう!
観客:
ありがとうー!
観客は対岸の花火師へ届くよう、感謝の言葉を叫びながら、スマートフォンや懐中電灯を大きく振った。
司会進行 中武軌子さん:
また来年、村民と西米良の山に住む"かりこぼうず(精霊)"が、皆様のお越しをお待ちしております。
観客の子ども:
ありがとうー!また遊ぼうねー!
村民による心のこもった準備と、それに応える観客の温かい声援、そして美しい花火を届けてくれた花火師への「ありがとう」の連鎖。西米良村の夜空と山々に響き渡ったのは、人と人との強い絆だった。皆さんもぜひ来年は現地で体験してみては。










