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「あと10年は運転したい」車社会・宮崎で高齢ドライバーの運転をAIが客観評価 都城の自動車学校が挑む安全支援
2026年10月25日

車社会の宮崎において深刻な課題となっている、高齢ドライバーの事故防止と移動手段の確保。宮崎県都城市のドライビングスクールでは、AIを活用して視線や車の挙動をミリ単位で分析し、運転技能を客観的に評価する無料診断を実施している。一律の免許返納にとどまらない、新たな安全支援の現場に迫る。
【動画】高齢者の運転をAIで分析 都城ドライビングスクールが無料運転チェックを実施
AIが視線や挙動を分析
「高齢で運転するのは危ないのでは」という声がある一方、車社会の宮崎では車がないと不便という現状がある。こういったジレンマをAIの力で改善しようと、都城市にある都城ドライビングスクールは、今年1月から無料でAI運転チェックを始めた。これまでに約400人が利用しているという。(※無料講習は都城ドライビングスクールで高齢者講習を受けた人が対象)

指導員が同乗しない教習の実現を目指して開発されたシステムで、車体の上部に設置されたカメラにより、コース内における車両の挙動をミリ単位で把握することができる。

さらに、車内のカメラで運転者の視線を追跡し、交差点や合流地点で適切な安全確認が行われているかをAIが即座に判定する仕組みだ。
元プロも納得の客観性
元運送ドライバーである原口秀秋さん(76)が診断に挑戦。

原口秀秋さん:
76歳になったから、自分の運転をAIで見てもらおうと思ってやってきました。

原口さんは安定したハンドル操作でコースを走行したものの、左折時に音声ガイダンスから「左折の前に巻き込み確認をしましょう」と注意を受けた。車内カメラが視線の不足を感知した瞬間であった。
教習終了後、AIが指摘したポイントについてその瞬間の原口さんの様子や前方の映像、車の位置を見ながら教官と振り返る。

教官:
右と左は一生懸命見てもらっているんですけど巻き込み確認。道路の左側って何が走っていますっけ?
原口秀秋さん:
歩行者、自転車。
教官:
バイクとか。だから左に曲がる時は巻き込み確認。

原口秀秋さん:
AIは甘さがないからかえってその方がいい。自分もあと10年ぐらいは運転したいと思うから、技術も向上できるように運転したいと思っています。

都城ドライビングスクール 森本健資社長:
自動車学校というのは免許を取る場所でありながらも、免許を取得された方が安全に長く運転できるようにすることは、我々地域の交通安全センターという立ち位置でもあるのでしっかり貢献していきたい。
返納判断を支える客観評価
高齢ドライバーの運転能力について研究する専門家は、車社会における免許返納の判断には、画一的な年齢基準ではなく、個人の能力に基づいた正確な評価が求められると指摘する。

国立長寿医療研究センター 島田裕之センター長:
安全に運転できる高齢者と、危険な運転をする高齢者を正確に分ける評価システムが求められている。AIによる客観的な細かな評価というのが今後役に立ってくるのではと期待している。
一律に免許返納を迫るのではなく、先端技術の力を借りて自分の運転の「強み」や「弱点」を正しく自覚する――。住み慣れた地域で安全に、そして「運転したい」という高齢ドライバーの切実な願いと前向きな挑戦を、テクノロジーがしっかりと支えていく未来に期待したい。










