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「落とし物」が過去最多16万超え 保管負担が増加する現場の苦悩と返還への取り組み【宮崎県】
2026年09月02日

宮崎県内の警察署に届けられた落とし物が、去年1年間で約16万4000件に達し、過去最多を記録した。警察では子豚が保護されるなど動物が落とし物として扱われるケースもあるが、大半はワイヤレスイヤホンや小物類の増加が背景にある。持ち主のもとに戻るのはごく一部で、各施設では保管場所の圧迫や処分費用の負担が深刻化している。現場の苦悩と、返還や再利用に向けた取り組みを追った。
【動画】去年県内の警察署に届けられた落とし物はおよそ16万4000件 駅では傘やイヤホンなどの落とし物も
JR宮崎駅で進む独自の再利用とアプリ活用
日々、多くの人が行き交うJR宮崎駅。駅ではわずか1週間でモバイルバッテリーやワイヤレスイヤホンといった大量の忘れ物が集まる。

JR九州宮崎支社企画運輸課 大坪功治さん:
列車内が非常に多いんですけど、駅の中だったらトイレとかでの忘れ物が非常に多いという状況です。
中でも最も多い落とし物は傘である。
宮崎駅では通常、落とし物を1週間保管した後に警察へ届けているが、傘は数が多すぎるため警察には引き渡さず、2週間で処分している。
去年1年間の宮崎駅での落とし物(都農駅~宮崎空港駅)は2915件に上るが、持ち主に返還できたのは約3割にとどまる。
こうした事態を受け、宮崎駅では廃棄される傘を減らす取り組みを開始した。

2週間が経過しても持ち主が現れない傘は、駅の利用者が自由に使える「シェア傘」として再利用している。

さらにJR九州では、LINEアプリを活用して落とし物を検索できるシステムを導入するなど、持ち主の手元へ確実に届けるための取り組みを行っている。
JR九州宮崎支社企画運輸課 大坪功治さん:
ぜひそういったサービスを使っていただいて、極力忘れ物を減らして、確実にお返しできるようにしていきたいなと思っています。
フェニックス自然動物園を悩ませる保管負担
夏休みに多くの家族連れでにぎわう宮崎市フェニックス自然動物園でも、落とし物の増加が課題となっている。

こちらは去年度1年分の園内での落とし物。段ボールやポリ袋にまとめられた落とし物が保管されている。来園者が多い特性上、帽子やタオル、ハンカチなどが大半を占めるという。
宮崎市フェニックス自然動物園 青木大治さん:
落とされたことに気づいていない方もいらっしゃると思いますし、遠方から来られているので(取りに来られない)とかいろんな理由があるかなと思いますね。
園では現在、落とし物を1年間保管しているが、返還率は約2割にとどまっている。
夏のこの時期、特に落とし物が多い場所がプールだ。

浮き輪やサングラス、水中眼鏡、帽子などがプールサイドだけでなく水中に取り残されている。
宮崎市フェニックス自然動物園 青木大治さん:
あずかる手間ですとか保管場所がとられるとか、最終的に処分する費用もかかりますので、できれば無くなってほしいなと思います。
小物の多様化が要因 行楽シーズンは「振り返り確認」の徹底を県警によると、落とし物が増加した主な要因は、ワイヤレスイヤホンや小型扇風機(ハンディファン)など、個人が日常的に持ち歩く小型電子機器が増えたためと分析している。これらは便利である反面、サイズが小さいため紛失に気づきにくい傾向がある。
小さいために気づかないままになってしまう忘れ物や落とし物。その裏では多くの管理者や現場が深刻な負担を強いられている。お出かけの際は、その場を離れる前に一度立ち止まって持ち物を確認する「ひと手間」を心がけたい。










