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「牛なくしてこの人生なし」高校生が全国和牛能力共進会・プレ全共へ 受け継がれる代表牛の血統と先輩のバトン
2026年08月01日

「牛は友達であり、家族」。畜産王国・宮崎で、5年に一度の祭典「全国和牛能力共進会(全共)」を目指す高校生たちがいる。2017年の宮城大会で全国2位という快挙を成し遂げた高鍋農業高校。彼らが目指すのは、2027年北海道大会での頂点だ。まずは双子の牛とともに9月に控える「プレ全共」へ。牛舎で汗を流す若き畜産家たちの、情熱の日々に密着した。
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畜産王国で学ぶ若き情熱
宮崎県内では、2027年に北海道で開催される「全共」に向け、機運醸成などを図る「プレ全共」が、9月、都城市で開催される。

大会に向けては、次世代の畜産を担う高校生も奮闘している。

午後4時、授業を終えた生徒たちが牛舎へと集まってくる。

約100頭の肉用牛を飼育する高鍋農業高校・畜産科学科では、日々の飼養管理を当番制で行うほか、10人の生徒で構成する「肉用牛経営研究班」のメンバーが、早朝や放課後にエサの準備や清掃に汗を流している。

取材当日、生徒たちは9月のプレ全共に出品する候補牛2頭を丁寧に洗っていた。
高鍋農業高校3年 志賀千空さん:
牛をきれいに保つためと、毛質を改善するために洗っている。牛の健康のためにも、洗い残しがないようにすることをいつも意識している。
実家が愛知県の和牛農家である志賀さんは、畜産王国・宮崎の技術と熱量を学ぶため、同校への入学を決意した。

高鍋農業高校3年 志賀千空さん:
宮崎の畜産人、宮崎の方っていうのはすごく畜産に熱い方が多く、牛に対する思いなどがすごく熱いと感じた。
双子の候補牛と歩む日々
9月のプレ全共に向けて調整が進む候補牛2頭は双子だ。毎日世話を続ける中で、それぞれの性格もみえてきたという。

高鍋農業高校3年 志賀千空さん:
この牛はとても人懐っこい性格。最近いじけてきて、言うこと聞かなくなっていて少し悲しい。いい子だったのですが。

体形の審査では、見た目の美しさなどが評価対象となる。牛が持つ潜在能力を最大限に引き出すためには、徹底した調教が欠かせない。
高鍋農業高校2年 長友汰晟さん:
牛は長方形に見えたほうがいいので、脚を意識して調教している。
先輩から託されたバトン
また、1年生と2年生は来年の北海道全共も見据え、別の候補牛3頭の世話にも余念がない。

高鍋農業高校1年 佐藤樹規さん:
エサやりから、ちょっとしたことでも変わっていくので、細かいところも気を付けて、手入れしていきたい。
生徒たちが手塩にかけて育てている北海道全共の候補牛の中には、特別な物語を持つ牛がいる。

2017年に開催された第11回「宮城全共」において、高鍋農業高校が総合成績で全国2位に輝いた際、その舞台に立った代表牛の子供が、今回の候補牛に含まれている。
先輩たちから受け継がれた血統というバトン。そのポテンシャルを最大限に引き出そうと、手入れにも力が入る。

高鍋農業高校2年 長友汰晟さん:
小学生の時、第11回の宮城全共を見て、高鍋農業高校の先輩方が総合評価で2位を取って、そこで僕も行ってみたいなと思って、全共を目指している。
指導する日髙祐輝教諭は、全国2位という結果を「悔しい忘れ物」と表現。2027年はそのリベンジを誓う。

高鍋農業高校 畜産科学科 日髙祐輝教諭:
県内24頭の代表牛としてうちの牛、そしてうちの生徒が胸を張って北海道の舞台でチャレンジできるように、我々職員も一生懸命後押ししていきたい。
牛と共に頂点を目指す
「全共」高校・農業大学校の部の県代表枠は1頭。生徒と教職員が一丸となって頂点を目指す。
厳しい競争を勝ち抜くため、生徒と教職員は結束を強めている。

高鍋農業高校3年 志賀千空さん:
牛のことは愛しています。牛は友達であり、家族であり、仲間であり、やっぱり牛がいないとやっていけない。「牛なくしてこの人生なし」という感じ。

愛情深く牛の世話をする生徒たちの瞳には、未来の畜産業を背負う若きリーダーの輝きがあった。かつての先輩たちが刻んだ歴史を糧に、生徒たちは自分たちの物語を紡いでいる。9月のプレ全共、2027年の北海道大会、そしてその先の未来へ。高鍋農業高校の挑戦は、宮崎の畜産という誇りを次代へ繋ぐための大切な一歩となる。










