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「この中に何かが眠っているはず」らっきょうの廃棄部分からスキンケア化粧品を開発 保湿が期待できる「フルクタン」を抽出し年間250トンをアップサイクル
2026年07月05日

宮崎で愛され続ける「らっきょう」。しかし、その加工の裏側では、年間250トンもの部位が「廃棄物」として捨てられているという現実がある。漬物業界の未来に危機感を抱いた一人の経営者が抱いたのは「この中に、まだ価値が眠っているはずだ」という強い信念。3年もの月日をかけて、捨てられるはずだった部分から抽出されたのは、驚くべき保湿の力だった。地域資源に新たな命を吹き込み未来を切り拓く、漬物メーカーのの挑戦を追った。
【動画】らっきょうから化粧水 漬物づくりの残渣を活用 漬物加工会社の挑戦
年間250トンの廃棄物に光を
宮崎県が全国3位の生産量を誇る「らっきょう」。

三股町にある上沖産業では宮崎県産のらっきょうを中心に、漬物の加工を行っている。

らっきょう漬けは加工の過程で大量の残渣が出るため、これを何かに活用できないかと考えてきたという。

上沖産業 上沖和己社長:
加工時にらっきょうの両切り作業、根と茎を切るのですが、この部分が大量に出るので、それを何とかできないかということで「この中に何かが眠ってるであろう」ということで研究をしたのが最初です。
上沖産業では年間約500トンのらっきょうを加工しているが、その過程で半分の250トンを廃棄している。

上沖さんはらっきょうの成分に着目し、2020年から県の工業技術センターや佐賀大学と研究をスタート。約3年の研究の末、保湿成分の「フルクタン」にたどり着いた。
上沖産業 上沖和己社長:
最初はヒアルロン酸とコラーゲンがどのくらい増えるのかやってきたんですが、とてつもなく増えたということが分かって、これはもう化粧品だなと。

そこで、2023年に化粧品の開発事業「みのり漢方」を設立し、商品化を目指すことになった。
らっきょう特有の課題
しかし、そこにはある課題があった。らっきょうならではの「臭い」だ。
上沖さんは「この臭いを消すのにあらゆる手を尽くして、本当に苦労した」と話す。

それから3年。試行錯誤を重ね、2026年に商品化に成功。特許成分らっきょうフルクタンを配合した化粧品「フルクモイス」が誕生した。
さっそく使ってみると...

佐々木紅音アナウンサー:
らっきょうの香りはしないです。無臭です。そして使い心地は伸びが良く、さっぱりしているんですけど保湿力も感じられて、肌に蓋がされたような感じです。
上沖産業 上沖和己社長:
新しい事業をやらないと、このままだと漬物はどんどん衰退するだろうと思って。これからなので、精いっぱいやっていきます。
地元で生産される食材を無駄なく使い、新たな価値をつける。上沖産業の挑戦は始まったばかりだ。
このフルクモイスは現在は公式のECサイトで1本5148円で販売されている。
大量に廃棄されていたものを何かに活用できないかという発想から生まれたらっきょう由来の化粧品フルクモイス。これからの販路拡大などに期待したい。










