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地域の砦「こども110番の家」がピーク時から4割減 高齢化や予算不足で地域の見守り網に危機感 女性が駆け込んだことも

2026年07月09日

犯罪から子どもを守る地域の砦「こども110番の家」が、全国的に減少している。宮崎県内でも取り組みが始まってから25年近くが経過する中、登録数はピーク時から4割減少した。背景には店舗の廃業や地域の高齢化、そして運営予算の厳しい現実がある。子どもたちの安全を見守るネットワークが岐路に立つ今、私たちは何を大切にすべきなのだろうか。

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登録数はピーク時から4割減少

宮崎県内で「こども110番の家」の活動が始まったのは2001年。「こども110番の家」とは、犯罪被害に遭いそうになって助けを求めた子どもを保護し、警察へ通報などを行うボランティアによる取り組みで、指定された家や店には目印のステッカーが貼られている。

 街の人々は「こども110番の家」についてどんな印象を持っているのだろうか。聞いてみると、「ちょっとだけ知っています」「実際に使ったことはありません」「見たことはある」「知りません」などの声が聞かれた。

「こども110番の家」の数は年々減少しており、2003年に県内で1万5040件あった登録数は、2026年3月には9118件まで落ち込んだ。約20年間で4割が減少した背景には、地域の高齢化に伴う協力者の不足に加え、近年では新型コロナウイルス禍による店舗の閉鎖も重なったためとみられる。

保護者からは不安の声も...

子を持つ親は:
子どもたちに、あまり「人の家に入るな」と言っているのもある。入りにくいかもしれない。


協力店舗が抱く「形骸化」への懸念

宮崎市内でプラモデル店を営む「模型の国トヤマ」では、約10年前から「こども110番の家」としてステッカーを掲示しているが、形だけのものになっていないかと疑問を抱いているという。

 模型の国トヤマ 外山剛代表:
PTAの方から「こども110番」のシールを貼ってくれないだろうかと。一応更新の手続きがあるみたいだが、正直それは(約10年で)2回か3回ぐらいしかしていない。果たしてうちも貼っていてもいいものなのか疑問に思う。

一方で、同店では過去に実際に助けを求めて駆け込んできた人がいたという。

模型の国トヤマ 外山剛代表:
子どもではないが、だいぶ前に女性が一人、「変な人が後ろをついてきている」と駆け込んできたことはあった。


予算削減と担い手不足の深刻化

「こども110番」の運営を担う県PTA連合会の二見志信会長は、「110番の家」には犯罪を思いとどまらせる効果があるとした上で、危機感を抱いている。

 県PTA連合会 二見志信会長:
保護者にとっては、そのシールがたくさん貼ってあることで安心できる地域なんだと。抑止力というのが一番大きいのではないか。地域住民の方々も高齢になっていて、周知・確認などの活動をしていただく担い手が減っている。

また自治体から支給される活動費は減少傾向にあり、令和7年度は18万9000円にとどまる。この資金でステッカー作成や郵送、登録している店や家の保険料を賄う必要があり、現在は繰越金を切り崩して運営を維持している状態だ。


顔の見える関係性が守る「子どもの安全」

二見会長は、地域での人と人との関係性が希薄になる中で「こども110番の家」の重要性を改めて認識する必要があると指摘。そのカギとなるのは、顔の見える関係性づくりである。

 県PTA連合会 二見志信会長:
例えば地域の行事に参加して、地域の人たちの顔を子どもに覚えてもらう。どの人だったら助けを求めてもいい相手なのか、前もってつながっておくことが大事かなと思っている。誰かがすべてを担うのはとても難しいので、じゃあどこだったら自分たちが担えるか、対話が必要かなと私は思っている。

子どもを見守る「地域の誰か」がいなくなっている今、子どもたちが安心して駆け込める場所をどう再構築していくのか。学校や行政とも連携しその重要性を見直すタイミングかもしれない。

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