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「職場が明るくなった」宮崎県とインドネシアが人材確保で連携 宗教への配慮や教育支援が定着の鍵に
2026年06月19日

2026年5月、宮崎県の河野知事はインドネシア政府と人材確保に関する連携合意書を締結した。深刻な人手不足に直面する県内企業にとって、インドネシアからの労働力は今や不可欠な戦力となっている。現場では、イスラム教の礼拝室設置といった宗教的配慮や、無期限の在留を可能にする「特定技能2号」の取得支援など、長期定着を目指す取り組みが本格化している。
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貴重な人材の確保
連携合意によりインドネシア人の雇用が増える中、受け入れ企業の課題となっているのが、人材の定着に向けた環境整備だ。

西都市の食肉処理施設「SEミート宮崎」では、イスラム圏へ輸出する牛肉を製造しており、7人のインドネシア人が「特定技能1号」の制度下で勤務している。労働力が不足する中、企業にとって彼らは貴重な戦力だ。

製造一課の山路昇平課長は、日本人スタッフの採用が困難な現状において、外国人スタッフの存在に助けられていると話す。
また、現場では、若く純粋なインドネシア人労働者が加わったことで、職場が明るくなるなどの変化も生まれているという。

従業員の間では、互いの文化を学び合うアットホームな雰囲気が作られており、日本人スタッフと「親子」のような信頼関係を築く場面も見られる。

SEミート宮崎 日本人スタッフ:
友達感覚。親父と思ってるんじゃないかな。

モハマド・サダム・リズキさん:
宮崎弁が一番好き。きょうは楽ちんだからまだひんだれて(疲れて)ないです。きょうもてげぬきぃ(とても暑い)です。
宗教への配慮が定着の鍵
また安心して働ける環境づくりの一環として、同社はハラール専用の部屋を設けた。

国民の約9割がイスラム教徒であるインドネシア出身者に配慮し、1日5回の礼拝を可能にしている。

リバンダ・アディティヤ・エカさん:
お祈りできると、まるで自分の村にいるような気持ちになる。(会社に)ありがとうございます。
この他にも、宗教上の理由からアルコールを口にできない彼らのために、アルコールを含まない消毒液を採用。
さらに、県内では入手が困難なハラール用の牛肉を社員向けに販売するなど、細やかな配慮が定着を後押ししている。
言葉の壁を越えた育成支援
一方で、受け入れに伴う課題も少なくない。最大の壁は言葉だ。

専門的な用語の習得が必要な技術職であるため、インドネシア人労働者が工程を習得するには、日本人の器用な人で3か月程度のところ、その約2倍にあたる半年程度の時間を要することもあるという。
また、彼らが持つ特定技能1号の在留期間は最長で5年と定められている。せっかく育成した人材が期間満了で帰国してしまうことは、企業にとって大きな損失だ。
山路昇平課長:
来てもらった外国人が職場に合わないということもあり得る。特にこの工場は技術職の比重が高く、せっかく教えて育てた人材には長くいてもらいたいと考えている。

同社では、上限なく日本に在留できる「特定技能2号」の取得をサポートするため、勤務時間内に日本語の勉強時間を設けている。

ペゾン・ジューザン・ディさん:
ここで仕事をするのが楽しい。特定技能2号を取得して、新しいビザをもらいたい。私は宮崎にずっと住んで働きたい。
SEミート宮崎では、まず外国人の定着を目指し、将来的には先輩の外国人従業員が後輩を育成できる体制を構築することを理想に掲げている。
宮崎県内のインドネシア人労働者数は、2025年10月時点で約3,000人に達し、外国人労働者全体の3割を占めている。インドネシア政府の方針もあり、今後もその数は急速に増加する見通しだ。
「人手不足を補う存在」から、今や地域経済を支える「欠かせない戦力」へと変化を遂げている外国人労働者たち。企業側が彼らの文化をどこまで尊重し、ともに成長できるか。その真摯な姿勢が、これからの宮崎の豊かな未来を左右する。










