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「地域に根ざし愛される馬」三股町の伝統を背負う1トンの巨馬「栗姫号」 地域住民や子供たちと触れ合い五穀豊穣を願って勇壮に舞う

2026年01月17日

2026年は「午(うま)年」宮崎県三股町では、伝統行事「ジャンカン馬踊り」を支える巨馬が地域の象徴として親しまれている。色鮮やかに着飾った馬が力強く足を踏み鳴らす姿は、地域の活気と絆の象徴だ。100年以上の歴史を持つ伝統文化を守り、次世代へと繋ぐ保存会の活動と、地域住民に愛される馬「栗姫号(くりひめ)」の日常を追った。

【動画】華やかな飾りつけと鈴の音が華やか「ジャンカン馬踊り」100年以上の歴史を持つ伝統文化

 体重1トンを誇る巨馬「栗姫号」

三股町に古くから伝わる伝統行事「ジャンカン馬踊り」で主役を務めるのは、「栗姫号」と呼ばれる馬だ。

一般的なサラブレッドの約2頭分に相当する巨体を誇る「栗姫号」

「栗姫号」の体重は約1000キログラムに達し、一般的な競馬で走るサラブレッド(約500キログラム)の2頭分に相当する巨体を誇る。

ジャンカン馬踊り保存会の上水漸会長によると、この行事は百年以上の歴史を有し、毎年4月に開催される「早馬まつり」と11月に開催される「ふるさとまつり」で披露されている。馬が足踏みをし、鈴の音を響かせることで地の神に「春が来たので起きてください」と呼びかけ叩き起こすという意味が込められているとのことだ。馬がリズムに合わせて蹄(ひづめ)を鳴らし、ステップを踏むように踊る姿が特徴だ。

北海道生まれの「栗姫号」は体高約2m、体重約1トン。品種はペルシュロンで、「馬の博物館」学芸員より、「日本最大級」のお墨付きをもらっている。

 毎朝の散歩で地域住民と交流

「栗姫号」は、その圧倒的な存在感で地域の伝統を支えている。三股町の住宅地に、朝から力強い蹄の音が響き渡る。

三股町の住宅街を散歩する「栗姫号」

「栗姫号」は毎朝10分ほど、地区内を散歩するのが日課だ。散歩の際は、ジャンカン馬踊り保存会のメンバーを中心に交代で世話に当たっている。

栗姫号は現在15歳。馬の平均寿命は20~30年と言われるので、高齢であるとのこと。毎朝の散歩は10分から15分と、短めだという。

保存会のメンバーがお世話をしている

保存会のメンバーは、「栗姫号」の性格を「おとなしいし、かわいい。みんなかわいいという」「大きくて優しい馬です」などと評する。散歩を通じて住民と触れ合う姿は日常の風景となっており、地域全体のアイドルとして定着している。

園児たちとの心温まる交流

12月24日のクリスマスイブ。

クリスマス衣装をまとった「栗姫号」

「栗姫号」はサンタクロースのトナカイを模した衣装に身を包み、近隣の「ひかりの森こども園」を訪問した。巨大な馬の登場に、子どもたちは大喜び。

「栗姫号」と触れ合う園児たち

直接触れ合って、貴重な時間を過ごした。

ひかりの森こども園の屋敷和久園長は、園児たちは散歩で「栗姫号」がいる小屋によく遊びに行っているので、普段から触れ合っていると話す。

「栗姫号」と触れ合う園児たち

地域に根ざし、多くの人々に愛されている馬と共に過ごす時間は、子どもたちにとってかけがえのない思い出となっているようだ。

五穀豊穣を願う伝統の舞

ジャンカン馬踊りで披露される「栗姫号」の豪華な装飾には、深い意味が込められている。

色鮮やかな装飾を背負いリズムに合わせてステップを踏む

背中には稲穂を表す花飾りと鈴・米俵・初鼓をさし、山の神の使いである猿の人形を載せている。これは「田畑が豊かに実るように」という五穀豊穣(ごこくほうじょう)への祈りを表している。

軽やかにステップを踏む「栗姫号」

「栗姫号」が力強く足を踏み鳴らすステップは、新しい年への期待と力強さを感じさせる。2026年のジャンカン馬踊りは4月29日に、披露される予定だ。保存会と地域住民は、「栗姫号」と共に伝統を守り続け、来る2026年の午年に向けてさらなる地域の発展を願っている。

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