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北海道・三陸沖「後発地震注意情報」は南海トラフ地震臨時情報ではどれにあたる? 専門家に聞いた

2025年12月10日

2025年12月8日深夜、青森県東方沖を震源とするマグニチュード(M)7.5の地震が発生し、八戸市で震度6強を観測した。この地震を受け、運用開始以来初めてとなる「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表された。この情報と「南海トラフ地震臨時情報」との関連性や、真冬の防災対策の重要性について専門家に聞いた。

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運用開始後、初の「後発地震注意情報」

12月8日午後11時15分ごろ、青森県東方沖を震源とするM7.5の地震が発生し、青森県八戸市で震度6強を観測した。この地震により、運用開始以来初となる「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表された。

この発表について宮崎公立大学 地域連携・防災研究センターの山下裕亮准教授は...

宮崎公立大学 山下裕亮准教授:
「北海道から東日本の沿岸の皆様に、地震に対しての備えを見直してください、特にこの一週間は気を付けてください」ということで注意を促す、そういった情報になる。

 南海トラフ地震臨時情報では「巨大地震注意」にあたる

今後発生する可能性のある地震への警戒を呼びかける情報として、思い出すものに、「南海トラフ地震臨時情報」がある。

2024年8月には、日向灘を震源とする最大震度6弱の地震の際に全国で初めて発表された。これは、南海トラフで大規模地震が発生する可能性が平常時と比べて相対的に高まっていることを知らせる情報である。

南海トラフ地震との関連についての調査を開始されると、地震発生から最短2時間で「巨大地震警戒」「巨大地震注意」「調査終了」のいずれかの情報が発表される。2024年8月には「巨大地震注意」が発表された。その後の2025年1月の地震では「調査終了」となった。

宮崎公立大学 山下裕亮准教授:
今回のケース(後発地震注意情報)は、南海トラフ臨時地震情報の「巨大地震注意」のケースにあたる。「巨大地震注意」の場合には、南海トラフ沿いでM7以上8未満の地震が発生したときに発表されるが、基本的にはそれ(後発地震注意情報)と同じ運用になっていると考えていただけたらいい。

真冬の深夜の地震に備えを

山下准教授は、今回のように「真冬の深夜」に巨大地震が発生した場合への十分な防災対策を呼びかけた。

宮崎公立大学 山下裕亮准教授:
南海トラフ地震が起こったときの被害想定として、最悪の想定は真冬の夜中。避難バックとかの準備が「冬仕様」になっているかどうかを見直していただいて、まずはそこから備えを進めていくことが大事だと思う。

内閣府が2025年3月に公表した「南海トラフ巨大地震による宮崎県での被害人数想定」では、「真冬の深夜」に地震が発生した場合、宮崎県内の死者数は最大3万9,000人に上るとされる。「夏の昼」の場合と「冬の夕方」の場合は、いずれも約2万7000人の想定となっており、「冬の深夜」とは1万人以上の差がある。

今回の青森県東方沖地震や「後発地震注意情報」を、地震への備えを見直すきっかけにすることが重要だ。

(テレビ宮崎)

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