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竹に魅了され創作25年・竹灯籠アーティスト「真剣にひとつのことに情熱を注いで向き合っている大人」次世代へ伝えるメッセージ
2025年08月22日
SDGsという言葉ができる前から放置された竹林に注目し、竹灯籠アーティストとして活躍する男性がいる。創作を始めてから約25年、今、次の世代に伝える活動を始めている。
【動画】竹に魅了され創作25年・竹灯籠アーティスト「真剣にひとつのことに情熱を注いで向き合っている大人」次世代へ伝えるメッセージ
竹灯籠アーティスト 平木嗣人さん:
この糸みたいなのがわかりますか?これが竹の繊維になります。ささくれといいます。注意してね。
子供たちに竹の特徴について話しているのは、竹灯籠アーティストの平木嗣人さん46歳。
平木さんが創り上げてきた世界観
平木さんの活動拠点は宮崎市の繁華街・ニシタチ。こちらのビルの1階に店舗と工房を構えている。
平木嗣人さん:
ふだん使っている竹、この状態になるまで1年半から2年くらいかかる。切る時期や乾燥が大事なので、まず加工できる竹に仕上げて、そこから加工していく。
平木さんが作る竹灯籠。
東京の雅叙園での展示が実現したり、海外からオーダーが入ったりと、独自に創り上げてきた世界観が広がっている。
Q.竹灯籠の光の色が違うが、どうやって表現している?
平木嗣人さん:
黄色いラウンドは全部貫通しているが、オレンジ色の光の部分は貫通しないようにとめて、中を平らに削って「透かし彫り」をしている。
平木嗣人さん:
こちらは「透かし削り」といって、竹の皮を削ってオレンジ色に光らせて、穴をあけていく。
独自の技法で漆の色をのせている。
小学校で「竹の箸づくり体験」
宮崎大学教育学部附属小学校で3年生の親子を対象に行われた「竹のお箸づくり体験」。
平木さんは、身近な竹を使った体験活動を通じて、子どもたちに体験することの大切さを感じてほしいという。
参加した子供:
削るときにギザギザするから気持ちいい。
参加した子供:
ささくれとかをいっぱい削らないといけなくて難しい。
参加した子供:
いろいろなものを食べたい。
参加した子供:
楽しかった。白身フライ食べたい。
参加した子供:
難しかったけど、自分にあったお箸がつくれて楽しかった。
宮大附属小 加藤貴士教諭:
平木さんのように、ひとつのことに情熱を注いでいる、真剣にひとつのことに向き合っている大人の姿を見て、子供たちが将来の自分像を描いてくれるといいなと思う。
竹灯籠アーティストとして活動して25年。今、平木さんが次の世代に伝えたいこととは・・
平木嗣人さん:
身近にある竹という素材を使って自分で体験することで気づくことや感じることがあると思うので、挑戦すること、行動することを忘れずに大事にしてもらいたい。子供たちはこの時代を柔軟に生きていくために、もっといろんなことにチャレンジして、がんばってほしい。
平木さんには、今年初めてお弟子さんができた。現在、綾町内の放置竹林を開拓していて、今後は、人々が交流できる場を作っていきたいと夢を描いているそうだ。