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物価高騰などの影響で全国的に花火大会が減少 大手ビールメーカーが支援「晴れ風ACTION」

2025年08月21日 18時20分

夏の風物詩・花火の話題です。
近年、物価高騰などの影響で、全国的に花火大会の数が減ってきています。
こうした中、風物詩を守る取り組みを行う大手ビールメーカーが、8月23日に開催される門川町の花火大会を支援します。

夜空を彩る夏の風物詩・花火。

(早瀬純哉記者)
「8月の花火大会シーズン真っ只中で、県内唯一の花火工場も忙しさのピークを迎えています」

都城市の「柿薗花火」。
1955年に先々代が創業した銃砲店の頃から70年、花火を作り続けている老舗です。

毎年県の内外で100以上の花火大会に関わっていて、この日も大忙しでした。
柿薗さんがつくっていたのは、打ち上げ花火の8号玉。
直径25cmほどの球体に火薬の玉を均等になるように詰めていきます。
このちいさな火薬の玉は「星」と呼ばれ、発火時に鮮やかな色になるよう火薬を水などで固めて丸め、干す作業を繰り返します。

(柿薗花火 柿薗兼利社長)
「1日、いけても0.5mmくらいなので、これが大体20mmくらいなので単純に0.5で割ってもらえれば」
「40日ですか…」
「はかかりますよね」

柿薗さんが花火を作り始めてからおよそ40年。
ここ数年は、花火大会の数が全国的にどんどん減っていると話します。

(柿薗花火 柿薗兼利社長)
「年々1つ2つ、ぽつぽつと(花火大会が)無くなっていっている。話を伺うと、寄付金集めが大変だったりとか、警備費用などいろんなものが値上がりしている。花火自体も例外ではない」

柿薗さんによりますと去年、花火を打ち上げるための火薬が3割値上げされたということです。
クラフト紙などの値段も上がる中1発1発の質を上げることにこだわります。

(柿薗花火 柿薗兼利社長)
「大変な思いをして作った花火が客の目に映って歓声が聞こえるとお客さんからも元気をもらっている。これがなくなっちゃうと私たちの元気も無くなる。無くなっては困る」

こうした状況のなかで大手ビールメーカーのキリンビールは、去年4月、全国の風物詩を守る取り組み「晴れ風ACTION」を始めました。
「キリンビール晴れ風」の売り上げの一部が自治体に寄付されるもので、ビールの購入者が寄付先を選ぶことも出来ます。

春は桜、夏は花火大会を対象にしていて、4回目となる今回、県内では、門川町と椎葉村の花火大会が選ばれました。

(門川町 商工観光係 秦友一朗主事)
「補助金の額が年々厳しくなっている。次世代に思い出に残るものを残していきたいという気持ちがあるので、そういった思いとマッチングするような取り組みはとてもありがたい」

今週月曜、門川町の庵川漁港では、23日に開かれるかどがわ納涼花火大会に向けて、実行委員や町の職員などおよそ20人で会場周辺の草刈りを行いました。
かどがわ納涼花火大会は町内2つの漁港で毎年交互に開かれ今年で36回目を迎えます。
海面に映る幻想的な花火が特徴で、毎年町の内外からおよそ2万人が訪れます。

(かどがわ納涼花火大会実行委員会 寺田泰隆実行委員長)
「海をバックに見るというのはそれだけでも素敵な花火になる。10:24:33~39音も門川湾に囲まれているせいか大きく迫力満点」

実行委員会は、「10年後の町政100周年に向けて夏の風物詩を守りたい」と意気込んでいます。

(かどがわ納涼花火大会実行委員会 寺田泰隆実行委員長)
「10年後同じような、またはそれ以上の花火大会が開催できることを心から願っている。ずっと受け継いでいけたらなと思っている」

(門川町の皆さん)
「すっごく綺麗な門川の花火をみにきてくんない!」

かどがわ納涼花火大会は8月23日土曜日、門川町の庵川漁港で行われます。
花火が上がるのは午後8時からということです。

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