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2025年06月14日 18時16分
津波を最大20分早く検知 南海トラフ地震の海底観測網「N-net」の整備完了
南海トラフ地震に備え、高知沖から日向灘で進められてきた海底観測網の整備が完了しました。これにより、津波を最大20分程度早く検知できるようになります。
14日は、宮崎県串間市で記念式典が行われ、関係者がテープカットをして観測網の完成を祝いました。
N-netは、防災科学技術研究所が2019年から整備を開始。南海トラフ地震の想定震源域内で観測網の「空白域」となっていた高知県室戸市から串間市までを海底ケーブルでつなぐシステムです。
ケーブルの長さは、沖合が約900キロ、沿岸部が約740キロで、地震や津波を観測する装置がそれぞれ18台設置されています。
沖合側のシステムは去年10月から先行して運用が始まり、沿岸側も6月に整備が完了。この秋から運用が始まります。
(防災科学技術研究所 青井真研究領域長)
「(南海トラフ)地震の発生前に完成して、正直ほっとしています。自分の命、家族の命を救えるのは自分たちが判断をして逃げることなので、少しでも我々のデータが生かされれば大変うれしいです」
観測網で得られたデータは、串間市と室戸市の陸上局に伝送され、津波を最大20分程度、地震の揺れを最大20秒程度早く検知できるようになるということです。