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2025年05月21日 18時46分

消えゆく“家庭訪問” 保護者・教員の負担軽減 学校での個人面談に移行も…

毎年この時期に小中学校や高校で行われている家庭訪問ですが、皆さんが子供の頃はありましたか?

家庭訪問では、教員が児童生徒の家を訪ねて学校での普段の様子などを保護者に伝えますが、UMKテレビ宮崎の調査では、宮崎市の市立小学校46校のうち、家庭訪問を行っているのはわずか3校だけでした。

県教育委員会によりますと、こうした傾向は他の市町村でも見られ、最近では、家庭訪問を実施しない学校が多くを占めているんです。教育現場の変化を取材しました。

(オカファーエニス豪アナウンサー)
「家庭訪問の代わりにこちらの小学校で行っているのが保護者の方が学校に来て行う面談です」

(担任の先生)
「社会科では自学で内容を調べてきてやっていたので、そういったところはよくできている」

(保護者)
「ちゃんと聞いているんですかね」

(担任の先生)
「発表もすごくします」

宮崎市の宮崎南小学校では、昨年度から家庭訪問の代わりに4月末から5月中旬にかけて、保護者との個人面談を行っています。

家庭訪問をやめた理由とは?

(宮崎南小学校 森康彦校長)
「家庭訪問は、どうしても教員たちが各家庭を回る移動時間があったが、個人面談の方がたっぷり時間がとれて、ゆっくりと子供について話す時間が確保できるようになったことが最大のメリット」

宮崎南小学校の場合、教員は多い時には、半日で7つの家庭を訪問する必要があり、慌ただしさがあったと言います。

一方、個人面談では10分間落ち着いて保護者と話すことができます。前任校で家庭訪問を経験したこちらの教員も…。

(教員)
「マップに住所を入れ込んで、どういう順路で行くかを確認する作業が大変。次の家庭にすぐ行くというプレッシャーもあった。余裕は個人面談の方がある」

また、取材した保護者からは、個人面談に対して好意的な意見が聞かれました。

(保護者は)
「お掃除しなくてよかったり、お茶菓子を用意しなくてよかったり、手間が省けて楽になるのはうれしいこと」
「家庭で待っている緊張感がなくなり、先生方の負担もなくなったのですごくいい」

準備や気持ちの面で保護者の負担も軽減される個人面談。一方、家庭訪問ならではの良さをカバーできないのではという声も…。

(保護者は)
「家庭訪問の場合は、先生が家庭環境、生活空間などを見るいい機会になると思うので、その辺がせばまってしまうのは残念」

(教員は)
「家庭を見ることで分かる子供たちの様子もあるので、子供たちとの関わり方を考えるという点では家庭訪問ならではの良さがある」

UMKテレビ宮崎の調査では、コロナ禍をきっかけに家庭訪問をやめたという小学校が多く、理由として、保護者の負担軽減や教員の働き方改革をあげていました。

県教育委員会によりますと、個人面談とは別で、教員が子供たちの自宅周辺を見回る学校や個人面談と家庭訪問を選択できる学校もあるそうです。

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