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「肌がザラザラする状態がずっと続いている」「二の腕の小さなプツプツが治らない…」このように、ザラザラしている・小さな発疹が多数できている肌状態を指す「鮫肌」に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
本記事では、鮫肌になってしまう原因を解説したうえで、効果的なセルフケアの方法を紹介します。
鮫肌とは?

鮫肌とは、ザラザラ・ガサガサしている肌状態や、小さな発疹が多数ある肌状態を意味する言葉です。医学用語ではない俗語のため、明確な定義はありません。見た目・感触が、ザラザラしていてキメが荒いサメの肌に似ていることから、「鮫肌」と呼ばれるようになったといわれています。
鮫肌の原因・悪化要因

先述したように「鮫肌」は俗語であるため、どのような肌状態を「鮫肌」と呼んでいるのかは人によって異なりますが、多くの場合は毛孔性苔癬を指しているようです。
まずは、鮫肌になってしまう主な原因を確認していきましょう。
毛孔性苔癬
毛孔性苔癬とは、毛穴に粟粒のようなブツブツができる皮膚疾患の一つ。一般的には、この毛孔性苔癬のことを「鮫肌」ということが多いです。主に二の腕・背中・お尻・太ももなどに発症します。
毛孔性苔癬は、毛孔が角質で満たされて角栓となり、角栓の先端部が突出してブツブツ・ザラザラしている状態です。原因は判明しておらず、遺伝的要素が強いといわれています。
尋常性魚鱗癬
尋常性魚鱗癬とは、遺伝子の異常により、バリア機能が働かずに肌が乾燥してゴワゴワしてしまう皮膚疾患の一つです。病名の通り魚の鱗のような見た目をしており、キメが荒く、触るとザラザラしています。
乾燥
乾燥も鮫肌の悪化要因の一つ。肌の水分が不足すると、角質細胞がめくれてしまい、粉を吹いたようなザラザラとした肌になります。さらに、角質細胞がめくれて肌のバリア機能が低下すると、肌はバリア機能を高めようと角質を厚くするため、角質肥厚の原因にも繋がります。
ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーとは、肌細胞が一定のサイクルで新しく生まれかわることを指します。健康な肌は、古い細胞は角質層へと押し上げられ、角質となって自然に剥がれ落ちます。しかし、肌のターンオーバーが乱れて古い角質が肌に溜まると、肌がゴワついたりザラザラしたりするようになるので、鮫肌を悪化させてしまいます。
皮脂フィラメント
皮脂が肌に分泌するときの通り道を皮脂フィラメントといい、皮脂の流れをスムーズにする働きをします。誰しもが持っている、毛穴の内側に沿って存在する自然な構造物で、髪の毛のような形状をしています。
皮脂フィラメントは鼻や顎などに現れ、プツプツとした見た目をしているため、黒ずみと誤解されがちです。プツプツの色が黄色もしくは茶色の場合は、黒ずみではなく皮脂フィラメントの可能性が高いといわれています。
鼻や顎のプツプツを鮫肌だと感じているのであれば、皮脂フィラメントが原因であることが多いです。ただし、一般的には皮脂フィラメントを鮫肌と呼ぶことはあまりありません。
鮫肌に市販のクリームは効く? 鮫肌を自分でケアする方法

鮫肌が気になるのであれば皮膚科に行くのが1番ですが、「可能ならセルフケアでなんとかしたい」と思う方が大半ですよね。ここでは、鮫肌を自分でケアする方法を紹介します。
尿素クリームを塗る
鮫肌の治療方法として代表的なのが、尿素クリーム。ひじや膝、かかとのがさつきや、二の腕などの鮫肌は、古い角質が詰まっていたり角質が固くなっていたりすることが多いので、角質を柔らかくして古い角質を取り除く作用のある尿素が有効です。
尿素クリームは、ドラッグストアで安価に入手することができます。効果・効能の欄に「鮫肌」の記載があることが多いので、チェックしてみてください。尿素が20%配合されたものがおすすめです。
効果を感じられるようになるのは、使用し始めてから約2週間経過してからだといわれています。肌に刺激を感じたりトラブルが起こったりしていないのであれば、まずは2週間を目処に継続して使用してみましょう。
肌を充分に保湿する
肌の乾燥は鮫肌を悪化させる要因になるので、尿素クリームが手元にない場合も保湿は忘れずに。敏感肌で何を使用すればいいのかわからない場合は、肌に悪影響を与えないワセリンがおすすめです。
皮脂分泌に作用する化粧品を使う
鼻や顎の皮脂フィラメントに悩んでいる場合は、皮脂の過剰分泌を抑えてくれるビタミンCやレチノール、アゼライン酸、サリチル酸などの成分を化粧品に取り入れてみましょう。皮脂フィラメントも角栓同様、皮脂が過剰に分泌されていると目立ちやすい傾向なので、皮脂分泌を抑えるのが適切なケア方法をされています。
まとめ
鮫肌とは、ザラザラ・ガサガサしている肌状態・小さな発疹が多数ある肌状態を意味する俗語で、主に毛孔性苔癬を指していることが多いです。セルフケアとして代表的なのは、古い角質を取り除き、角質を柔らかくする尿素クリーム。尿素クリームを継続的に使用しても改善しないようであれば、皮膚科で医師に診てもらいましょう。