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2018年04月30日

No.48 ベジオベジコ代表取締役社長 平林聡一朗 @宮崎市出身(2018年4月28日放送)

今回のヒューマンは、ベジオベジコ代表取締役社長 平林聡一朗さん(26歳)をご紹介します。
日本の食卓を変えたい」という思いから、宮崎の野菜を届けるデリバリーサービスを展開している若きベンチャー企業の社長 平林さん。
平林さんが目指す日本の農業の未来とは何なのかを取材しました。

まるで少年のような眼差しで畑の土を触り、野菜の成長を喜ぶ若い男性たちの姿。
新たな視点とアイディアで、今農業に新しい風を吹かせようとしています。

平林聡一朗さん

”綾の畑で育まれたオーガニック野菜が、スマホをタップするだけで最短1時間で東京の消費者に届く”

これは平林さんが、生産者の思いと都会の消費者のニーズをマッチングさせ、宮崎の野菜の魅力を発信しながら形にしたビジネスです。
1秒でも早くたくさん貢献できるようにがんばりたい。」そんな思いを語ります。
そこにはIT時代の三河屋を目指す若きベンチャー企業の社長が思い描く、農業の未来予想図がありました。

平林聡一朗さん

 

下町の風情が残る町、東京 根津
ここに店を構えるのが「ベジオベジコ根津」。8坪ほどの小さな八百屋です。
ベジオベジコは宮崎市出身の平林聡一朗さんが社長を務める野菜のデリバリーサービス会社で、去年ここ根津に実際の店舗をオープンさせました。
美しくレイアウトされた木箱は、飫肥杉の特注品。生産者のストーリーを載せたディスプレイなど、こだわりが光る店づくりです。

ベジオベジコ根津

宮崎を中心とする契約農家から直接届いた新鮮な野菜が東京のスーパーよりも安く買えるとあって常連客も増えています。
産地直送で新鮮な物を新鮮なうちに口に入れることができる。お店がオシャレだからお休みの日にショッピング感覚で八百屋さんに来られるのが楽しいなと思います。」とお客さんは話します。

 

野菜の注文が入り配達に出かけるという店長について行くと・・・
最初にやってきたのは個人のお宅でした。「新鮮なのでとても美味しいです。」とお客さんも満足そうです。
ベジオベジコでは根津の店舗以外に渋谷に物流配送の拠点を構え、宮崎などの契約農家から直接仕入れた野菜の宅配サービス「VEGERY」を展開しています。

ベジオベジコ根津の店長

スマートフォンでVEGERYのアプリをダウンロードすると、タップするだけで宮崎産を中心とした新鮮な野菜や果物、米や肉、加工品など350種類もの商品を配達してもらえる仕組みです。
口コミを中心に反響を呼び、アプリのダウンロード数も大きく伸びています。
2人に1人以上が必ずリピートして買い続けてくださる。農家の顔が見えて、かつ便利という部分で価値をつけることができた思います。」と 平林社長は話します。

 

ここは綾町に拠点を置く、ベジコベジオの集荷センターです。
農家が直接野菜を持ちこみ、ここから関東や関西方面へ出荷されます。

ベジコベジオの集荷センター:専務の田村健登さん

宮崎での集荷を一手に引き受けているのが専務の田村健登さんです。生産者の声を誰よりも聞き、VEGERYの品そろえに反映させています。
北は五ヶ瀬から南は串間まで、色々な農家から時期にあわせて野菜をもらいます。5年やっていることもありその時期になったら「今年はどうですか?」と聞きながら調整しているそうです。通常だとスーパーには出荷できない不揃いの野菜も買い取って根津の店舗で説明を加えながら売っており、それが農家にとってもきちんと売り上げになるような仕組みをつくっています。
最近では新燃岳の噴火で灰がついた野菜たちも直接消費者に説明をして売っています。

 

平林社長と田村専務の出会いは大学生の時になります。
農家に生まれ将来は就農を志していた田村さんと、農業をもっと元気にしたいという平林さんの思いが繋がり、大学3年生の時にITを駆使したスムージー用野菜宅配サービス「VEGEO VEGECO」を起業しました。

平林社長と田村専務

「初めて会った時から自分は農業をしたくて、彼は宮崎を盛り上げるために農業で色々やりたいという話をして、将来何かやろうね・・・という話をしていました。会った時からベジオベジコの話が進んでいました。最初は認知度もすごく低かったので1日1~2件を2人で丁寧に詰めて送る作業がずっと続きました。それでもその時の経験が勉強になりました。平林さんの判断を信頼しているので今まで衝突することがなかった。」と話します。

 

ベジオベジコの立ち上げ当初からブランディングやスムージーなどのレシピ提供などを担当してきたフードコーディネーターの寺本りえ子さん。芸能人やモデルとの交友関係を活かしてベジオベジコのブームアップを支援してきました。
「(平林さんの)感覚が若い。守りに入らずもっとグローバルなイメージでどんどん挑戦して欲しいと思います。」と寺本さんは話します。

フードコーディネーターの寺本りえ子さん:専務の田村健登さん

この日ベジオベジコの二人が訪ねたのは綾町のこおり農園
郡文則さんは平林さんたちが農業の師と仰ぐベテラン農家さんです。
農業の経験も知識もなかった二人を受け入れ、年間生産(約60トン)の2割ほどを ベジオベジコに提供しています。

「情報の発信の仕方や受け取り方は私たちにはできませんからね。都会の(消費者)の意見がすぐにうちに返ってくる。自分たちの作った野菜の価値がどれだけだけなものか教えてもらったのがベジオベジコさんなんです。だからだいぶ励みになっています。」と郡さんは嬉しそうに話します。

 

宮崎市出身の平林さんは祖父が農業資材の会社を経営していたこともあり、物心ついた時から農業を身近に感じていました。
大宮高校在学中はもっと広い世界を知ろうとアメリカオレゴン州の高校へ留学します。

「留学した高校の友達と遊ぶ時は川に飛び込んだり、キャンプをしたりと、自分が小学校の頃やっていたような遊びばかりしていました。その中で自然の楽しさを感じて「土を触りたい」という思いが芽生えました。」大きな刺激を受け、帰国後は法政大学で国際政治学を学びます。
大学では「紛争地域でのゴミ問題」を研究し現地に訪れて国連機関をまわったりするなど充実した日々を過ごしていた平林さんですが、その直後に震災があり平林さんの中の世界観が180度数変わります
「今から7年前はちょうど新燃岳の噴火や口蹄疫、鳥インフルエンザがあって、宮崎の魅力である農業が落ち込んでいる印象を受けて、自分で何か農業のためにできることはないかと考えたことがきっかけです。」と当時の思いを話します。

平林さん

平林さんは宮崎のインターネットビジネス会社 アラタナにインターンシップとして入り、起業するための準備に入ります。そして大学三年生の21歳の時にベジオベジコを立ち上げました。
一番大変だったのは農家さん探し。当時大学3年生でいきなり畑に来て「野菜が欲しい」と言っても不安要素しか感じてもらえなかった。理解して頂いたあと色々な方を横に繋いでもらい徐々に農家さんも取り扱える野菜もフルーツも増えて、軌道に乗っていった感じです。」とこの5年間を振り返ります。

 

平林さんは仕入れから配送までをワンストップで行うことで流通コストをおさえ、その分の利益を農家に還元できる仕組みを確立しました。そして現在では契約農家も大幅に増えました。
「作ったものがきちんと売れないとやってもしょうがない。VEGERYや八百屋(根津)など東京にあるサービスを軌道にのせることで、お客様の「こういうものが欲しい」という声にあわせて無駄なく作って販売しきっていい形で循環するモデルを考えています。」

 

スムージー様の野菜宅配サービスからスタートして5年。VEGERYも順調にリピーターが広がり、宮崎の野菜を通して食の大切さを発信してきたベジオベジコ。今また新たな挑戦が始まろうとしています。

”土地を有効活用して売り先がある状態で野菜を育ててフードロスを解決していきたい”

ベジオベジコの企業コンセプトは農家をハッピーにすること
そのためには農業の抱えている課題を一つずつクリアしていかなければなりません。
そこで平林さんが考えたのが農業のシェアリングエコノミーです。

 

今月19日東京で行われた記者会見に臨んだのは平林社長と田村専務、そして有機農業の町綾町の前田町長です。
VEGERY FARMが就農したい新規農家を雇用する。空間(農地)+時間(農作業)+スキル(農業技術)をシェアしたい。

平林社長と田村専務と綾町の前田町長

農業のシェアリングエコノミーとは、耕作放棄地を有効活用し新規農家に貸し出すという仕組みです。
綾町内の耕作放棄地は11ヘクタールにもおよび、担い手不足は深刻な問題です。
そこで ベジオベジコが今年1月に発足させた「農業法人VEGERY FARM」が、後継者に悩む農家と農業をしてみたい人とを繋ぐコーディネートの役割を果たすという取り組みです。
きちんと農家と畑と向き合いながら自分達ができる事を常に発信し続けたい。」と話す平林さんは農業に興味のある若者が農業をやりたいと思った時に実現できる場所としてベジオベジコができれば良いと考えています。
「いかに発信力を高めて話題性をつくり、それが本物であるかということ、IT時代をどう活用できるか産地としての生き残り対策だと思います。」と綾町の前田町長も話します。

 

起業を志した平林さんをインターションプで受け入れ、現在も出資や経営のアドバイスを行なっている都城出身の投資家の濱渦さんも平林さんのこれからに期待する一人です。
「農業の一番の課題は物流だととらえて農家の売り上げをとにかく上げていく。農業全体を良くしていくんだという思いが今の行動に繋がっている。その思いを変えずにやり続けていれば必ず成功すると思っている。」と話します。

平林さんを応援する方々

宮崎市生目に種や苗、農業用資材などを扱う専門店があります。平林さんの祖父 長友美利さんが築いた会社です。子供の頃から祖父の家に行き畑の仕事を手伝ったり種をまいたり、野菜を作ったりしていた平林さんを長友さんも応援し続けます。

そしてこの春、平林さんの活躍に刺激を受けて弟の和将さんが大学を卒業後、生目農材に就職しました。
「兄は行動力があり、兄の周りには色々な能力を持った人が集まってきて今がある。農家さんを元気にしたいといのは僕の思いでもあるので兄弟で色々な面からサポートしていけたらと思います。」と話します。

 

最後に「宮崎県の一番の魅力は農業だと思っているので、まだまだ自分はできていないけどやりたい事はたくさんあるので開拓の余地があると思う。宮崎の野菜は関東・全国にとどまらず、海外にもどんどん打ち出していいける。」と平林さんは語ってくれました。

平林さん:VEGERYの野菜ボックス

生産・流通・販売、そして次は農業の未来づくり。
人をつなぎ、スキルをつなぐ。
農業の魅力に魅せられた若き経営者は、次はどんなアイディアを形にするのでしょうか。

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