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2017年12月18日

広がる支援の輪 貧困の現実(12月16日放送)

今回は子供の貧困について特集します。
クリスマスや年末年始を迎える季節になりましたが、私たちの周りにはいつもお腹をすかせている子供たちがいるという現実をご存知でしょうか?

宮崎県の貧困率

宮崎県19.5パーセント。全国ワースト6位。
実はこの数字、宮崎の子供たちの貧困率を表した数字なんです。
山形大学戸室准教授の2012年の調査によるもので、都道府県別の生活保護世帯数や最低生活費に基づいて17歳以下の子供がいる家庭の数を示したものです。
全国平均が13.8パーセントということで、宮崎のこの貧困率の高さがわかります。数字で言えば、5人に一人の子供が貧困に直面しているということになります。

栄養バランスのとれた食事は、一日に一度の給食でしか取れないという子供たちも実際にいます。
以前U-dokiで取材をしたこども食堂は、現在県内9カ所でその活動をみせています。このほかにも食料や生活物資の提供、子供たちの学習支援など活動は広がりつつあります。しかし子どもの貧困問題は、今社会全体の手を差し伸べるべき危機的な状況にあるのです。

母親たちからのLINE

  • 「母子家庭で今まさに、おかずを買えない状況にあります。子供が惨めでなりません。どうか助けてください。」
  • 「子供が頻繁に熱を出し、仕事を休んでばかりで5万円前後の収入しか得ることが出来ません。食事も私は節約のため、夜しか食べていない状況です。」
  • 「カレーとかないでしょうか。今日のご飯がなくて。何回も本当にすみません。」

これは貧困に喘ぐ母親たちからの悲痛な叫びです。
彼女たちのSOSを受け止め支援活動に取り組んでいるのが、宮崎市の富井真紀さんです。

富井さん

<プレミアム子ども食堂>    https://oyakosyokudo.jimdo.com

 

県内で最初に子供食堂の取り組みを始めた女性です。
貧困の中で孤独な子育てをしている親子にあたたかい食事の場所を提供するため、プレミアム親子食堂を立ち上げ、その後もネットワークを広げて貧困家庭に生活物資を届けるなどの活動を続けています。

その背景には富井さんご自身のつらい経験がありました。
「もともと私自身の家庭が貧困家庭だった。ライフラインが止まることもしょっちゅうあり、夜9時から10時ぐらいまで借金取りが来るような家で、なかなか勉強も落ち着いてできる環境じゃなかった。まともなご飯が食べられない、お風呂に入れない日々が続いた。
一般家庭で当たり前のことが自分は出来なかった。そういう経験は自分の子供たちにさせたくない。自分の子供だけじゃなく、地域の子供たちにもそんな思いをさせたくないと思った。」

と富井さんが経験した子ども時代の生活と今行なっている支援活動への思いを話してくれました。

「子どもの貧困」そこには様々な要因が複雑に重なり合っています。
育児放棄、ワーキングプア、思いがけない妊娠、そして貧困の連鎖。
子供たちが取り巻く現実は本当に厳しく、昼も夜も富井さんの携帯電話が鳴り止むことはありません。

「保育園代が払えないから妹弟の面倒をお兄ちゃんたちにみさせる、という理由で不登校になっている子供たちもいる。お腹が空いた時に近所の知り合いにSOSを出せる子はまだいいけれど、
そうではない子は学校の給食を求めて何回かだけ学校に行ってみるなどそういうお子さんもいる。」と富井さんは身近に起こっている貧困の現状を話します。

また命に直結する食料を持っていけば玄関のドアを開けてくれる家庭もたくさんあるけれど、そのドアを開けてみるとゴミ屋敷の中で生活をしていて、朝から寝るまでそこで生活をしている子供たちの衛生上や心の発育の心配が拭えないと言います。

 

事務所の隣には企業や個人から寄せられた、様々な物資が集められています。
オムツやお尻拭きから衣類、食料、ランドセルまで。

様々の物資を仕分ける

夫の富井裕次郎さんと一緒にここで必要物資を選り分け、具体的な支援が必要な家庭に届けています。中には思いがけない妊娠で悩む女の子たちの支援物資もありました。
「15歳とか17歳の若さで赤ちゃんを産んで育てなければならない子達もたくさんいて、そういう子たちのために新生児用などを取り揃えています。親が近くにいない状況で子供を産まなきゃいけない子たちは出産準備に何がいるかを全く知らないので「できる大人が手伝ってあげる」というつもりで今頑張っています。」と話しながら富井さんは物資の仕分け作業をします。

その中でも1番足りていないのはミルクだそうです。
生活に余裕がないお母さんたちは子供が1歳を過ぎてもミルクを飲ませているケースが多く、ご飯を作ってあげることがなかなかできない現状があります。しかしそこでお母さんを責めている場合ではなく、ミルクでもいいから飲んでほしいという思いからミルクを届けているそうです。

子供たちの貧困をなんとかしたい。
貧困の連鎖をなんとか断ち切りたい。
そんな思いは今県内各地に広がり、大きな輪が繋がろうとしています。

みやざき子ども未来ネットワーク。
子どもの貧困問題に向き合って個別に活動してきた個人や団体が連携し、先月一つのネットワークとして発足されました。
自治体や企業と連携しながら、子供食堂や学習支援、子供達の居場所づくりなどそれぞれの得意とする分野が横に繋がったことで、様々な活動を展開していくことになります。

みやざき子ども未来ネットワークの様子

都城で子ども食堂を開設した女性は「本当に食事が必要とされている方に情報が行き届いていないということもあるので、企業や個人に少しでも知ってもらい、何かしらの支援がいただければと思う。」と話します。

個人やNPOでは限界があった活動が広がるとともに情報を共有し、貧困の厳しい現実を知ってもらい社会全体のセーフティネットで子供たちを守ろうという新たなネットワークです。

みやざき子ども未来ネットワークの長友宮子理事長は「色々な方たちが入ってくるほどこのネットワークが大きくなっていく。そして取り上げられて話題が広がってゆく。最終的にはソーシャルアクション、つまり社会的な動きに繋がって、みんなが目を向けるようになる。そういう仕掛け作りを作っていきたいと思う。」と話します。

この日は貧困問題に詳しい藤田孝典さんの講演がありました。
女性の貧困が子どもの貧困とセットであることや、貧困で将来をあきらめざるを得ない子供たちの現実が語られました。
しかし声をあげていくことで社会が変わる。
そう綴られた講演を聞きながら、富井さんもまた新たなスタートラインに立っていました。

子供たちを取り巻く環境を少しでも変えるためにこれからどんな活動をしていこう。富井さんは新たな思いを胸に、ある人物に会いに行きました。

7年前県内初の児童自立援助ホームを立ち上げた、児童福祉のパイオニア串間範一さんです。

串間範一さん

児童養護施設の職員として20年以上施設の子供たちと向き合ってきた串間さんは、子供たちが施設を巣立ってからの自立の難しさに直面し、施設を早期退職しました。
その退職金を投じて NPO を立ち上げ、自立援助ホームを開設しました。
親の貧困や虐待、不登校など様々な理由で施設で育った子供たちの心の葛藤と成長を多くみてきた
串間さん。家庭や自立イメージが持てない子供たちに生きる力を与え社会との橋渡しを行い、これまで46人の子供たちがここから社会へ羽ばたいていきました。

富井さんと串間さん

「わかっているつもりで中に入っているが、付き合っていくなかでごろごろと問題が出てくる。
困窮度合いが激しいものがあとでどんどん出てくる。どこからどこまでを自分の団体で見るのかある程度の区切りをつけておかないと本当に難しい。」と富井さんは支援の難しさを串間さんに話しました。

それに対し串間さんは「関われば関わるほど課題は減っていくのではなく、増えていく。問題のあり方をしっかり見極めてそこに到達点を見つけていく。
あれもこれもやっていくとこちら側がバーンアウトしてしまうので、その辺りは専門性を持ってあたっていく。そこが大切。」と富井さんに言葉をかけました。

貧困の子ども達について串間さんは「一言で言うと、放っておかれているという状況だと思う。放って置かれても何とか今の世代やっていけないことはないが、それは表面的な生活ができているだけであって、心の支えや一緒に泣いてくれる人や笑ってくれる人がいるのかなと思う。そこに大人たちが寄り添っていかないと、子供たちが表面的にしか人と関われなくなる。
うちにたどり着いた子供たちはまたやり直しが聞く。
特別なことではなく、貧困虐待はどこでも起こり得ること。
ちょっとした思い違いで自分たちも陥る可能性があるというイメージでみんなで関わっていく。あれもこれもとなると地域からも期待されてプレッシャーに繋がってしまう。疲れてしまうのではなく、長続きするような取り組みを一緒にやっていきましょう。」と話します。

大きなプレッシャーを抱えながら子どもの貧困と向き合ってきた富井さん。
串間さんのアドバイスで少し心が解放されたようです。

串間さんの話しを聞いて富井さんは「やらないといけないことの核となる部分を見つめ直す良い機会になりました。子供たちが心をしっかり預けられる場所を作っていけたらいいなと思った。」とこれからの思いを話してくれました。

子供たちの貧困と向き合うことは、社会のこれからと向き合うことに繋がります。今私たちに出来ることは何か。
まずは隣人に、地域に目を向けて本当の大人として地域として企業としての役割を果たすことではないでしょうか。

実際に悩んでいる人たちや声を出せない人たちも、様々な相談機関がありますので是非声をあげて欲しいと思います。
U-dokiではこれからも子どもの貧困問題をしっかりと向き合ってきたいと思います。

日本プレミアム能力開発協会の連絡先

<貧困に悩んでいる方 お気軽にご相談ください>
日本プレミアム能力開発協会 
TEL:080-7690-1733 メール:kodomomiyazaki@gmail.com LINE ID:miyazakipm1031

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