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2017年06月26日

放課後等デイサービス ポニーフレンドクラブ(6月24日放送)

早朝から馬の世話をしている黒木良治さんは、今月、県内初となる事業を立ち上げました。

馬の世話をしている黒木さん

それは、ホースセラピーを取り入れた放課後等デイサービス「ポニーフレンドクラブ」です。

ポニーフレンドクラブの様子

放課後等デイサービスとは、就学中(6歳~18歳)の障がいのある子どもが放課後や夏休みなどの長期休暇に利用できる福祉サービスです。障がい児の学童保育とも呼ばれています。
この放課後等デイサービスの事業所数は、今全国的に増加傾向にあります。
県内では平成24年に16箇所だった事業所数が、現在では111箇所とおよそ7倍にもなっています。
それだけこの福祉サービスの需要が高いことがわかります。

放課後等デイサービス事業所数のグラフ

そんな中、都農町で馬が癒しを提供するホースセラピーを取り入れた事業所が誕生しました。
それを立ち上げたのが、今月県からの指定を受け事業所をスタートさせた「ポニーフレンドクラブ」代表の黒木良治さんです。

黒木さんが事業に込めた思い、そして障がいのある子供たちの新たな支援場所として注目を集めている放課後等デイサービスについて取材しました。
この日黒木さんは、高鍋から一人電車に乗ってやって来る利用者を迎えに、駅までいくことになりました。送迎付きのデイサービスなのでこうして一人で来ることもでき、利用する上で家族に負担がかからないような配慮がなされています。
今回3回目の乗馬だという利用者の長友仁美さんは、終始リラックスした様子でこちらでの時間を過ごしていました。
ポニーフレンドクラブでは、ただ馬に乗るだけではなく、まずはブラッシングや馬の世話などをしてから馬に乗るという流れを大切にしています。

長友仁美さん

この日様子を見にきた仁美さんのお母さんは「保護者も子供からちょっと離れて自分の時間をゆっくり持つことで、子供とまたゆっくり関われる気持ちを自分の中で作ることができる。こういった事業所が家族にとっても重要な役割を担ってくれている。」と話してくれました。

馬に触れて今日も楽しかったと嬉しそうな笑顔で話す仁美さんの将来の夢は、動物園の飼育員です。
そんな子供たちの様子を見ながら黒木さんは「馬の世界に携わってきた中で、馬の良さを自分で実感したのでそれを子供たちに伝えてあげたいという思いではじめて良かった。」と話します。

こうした中で黒木さんが一番気をつけているのは、その日の子供の様子をみること。
そしてポニーフレンドクラブで過ごす時間を充実したものにしてもらうことだと思っています。

「日々動物と触れ合ってもらい、動物の良さが伝わっているのかなと思うと嬉しい。」と話します。

幼い頃から馬が大好きだった黒木さん。
高校卒業後は北海道へ就職し、馬を育成する仕事につきました。
ハードな生活ながらも毎日馬と触れ合うことに喜びを感じていた黒木さんでしたが、2010年に発生した口蹄疫をきっかけに宮崎に帰る決意をしたそうです。
もともと畜産農家だった黒木さんの実家も口蹄疫に感染し、飼っていた牛を全頭殺処分せざるを得ませんでした。実家は牛を飼うことをやめ、黒木さんも宮崎に戻ってからもう一度馬と関わる仕事がしたいと思っていた三年前にあるイベントに出会いました。

それは国立病院機構宮崎病院で定期的に行われている、訪問教育学級による「いのちとふれあう体験会」です。障がいのある子供たちが動物と触れ合える貴重な場所です。そのイベントに、黒木さんも3年前から参加しています。

いのちとふれあう体験会の様子

子供たちが直接馬に餌をあげたり、動物に触れる機会を作ることで笑顔が生まれ、驚きの反応があったりと普段では見られない子供たちの様子がうかがえて、本人にも保護者の人にも良い刺激となっているそうです。

このイベントをきっかけに黒木さんはポニーフレンドクラブを立ち上げることにしました。

今回はそんなポニーフレンドクラブを利用している、川南町に住む今井総二郎さんを訪ねました。
総二郎さんは生まれつき脳性麻痺の障がいがあり、車椅子での生活です。学校生活は幼い頃から児湯るぴなす支援学校で過ごしてきました。家では母親の心子さんと二人三脚の生活です。

今井総二郎さん

そんな総二郎さんを心子さんは「一言でいうと明るい。自分が持っているものを物ともせず、すごく面白くしてくれる。私がバタバタ忙しくしているとポロっと笑いを言葉でくれて、いつもその明るさに助けられている。」と笑顔で話します。

今井総二郎さんとお母さん

「どうしてもできないこと」を本人に受け入れさせる作業がとても大変だったと思い返す心子さん。「仕方がない」のではなく「自分をわかっていく」という作業が、総二郎さん本人も母親である心子さんもとても辛かったと話してくれました。
「車椅子に乗っているから諦めるのではなく、何事にもチャレンジしてそれを楽しめるような人になって欲しいと思う。」とこれからの総二郎さんに期待をしています。

実は総二郎さんは動物が大の苦手です。この日の乗馬は総二郎さんにとって大きなチャレンジでした。しかし最近では、まだ馬は怖いけれど馬の柄の服を選んでみりと、馬に対して前向きなアンテナが立つようになったそうです。
この日2度目の馬とのご対面にまだ少し緊張気味な総二郎さんでしたが、いざ馬に乗ってみると顔もほころんでリラックスした様子で笑顔も見られました。

そして母心子さんは「動物が苦手な総二郎が乗っているという凄さもあるが、これだけの人たちに支えられて体験させてもらっていると思うと感慨深いものがあります。たくさんの人の手で育っているんだなぁと感じています。」とスタッフとこのような環境への感謝の思いを語ってくれました。

スタッフに支えられて馬に乗る今井さん

 

障がい者乗馬専門コーチの川添公裕さんは「どうしても馬を使うことでやはりリスクもあるので、徹底した安全管理をするように努力している。肢体不自由のお子さんには過緊張があるので、そういうのを馬の上で伸ばしてあげるという効果があって、そこが大きいメリットだと思う。」と話します。

川添公裕コーチ

 

「利用者の人たちがここに来た時と反応が違うことが嬉しい。終始笑顔で過ごしてくれるところにやりがいを感じる。」と黒木さんは話します。

黒木さんの笑顔

「小さい場所でやっているが、将来的には就労支援まで考えている。
馬のお仕事を子供たちに提供・共有しあうことも、これからどんどん広がっていけば良いなと思う。」

とこれからのポニーフレンドクラブの在り方を語ってくれました。

 

「みんなが笑顔になる場所を作っていきたい」

 

専門的な目で見てくれるからこそ安心して預けられる場所。
馬の優しさとスタッフのあたたかさが子供たちの世界を広げ、笑顔を作っている素晴らしい場所であり続けて欲しいと思います。

そして放課後等デイサービスには、今回紹介したホースセラピー以外にも色々な種類があります。
習い事型、学童保育型や療育型など、ただ預かるだけではなく子供たちが色々なことを学ぶことができる場所もあります。

色々な形の放課後等デイサービスの図

その一方で子供を預かりゲーム機を与えるだけなどの、事業者が利益のみを追求した質の低い支援が増えているのも実情です。

何よりも黒木さんのように第一に子供のことを考えてくれるような、
安心して子供を預けられるような事業所がこれからも増えてくれるといいですね。

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