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2018年11月12日
台湾線の利用拡大へ「高校生が修学旅行をプロデュース」(2018年11月10日放送)
宮崎台湾の定期便が就航して10年が経ちました。
現在宮崎空港から週に3往復就航しており、利用客の内訳を見てみると台湾から宮崎に来る利用者に比べて宮崎から台湾に行く利用者が少ないことがわかります。
そこで県民にもっと宮崎~台湾線を活用してもらうよう利用拡大を目指している宮崎県は、高校教育に目をつけて新たな取り組みをはじめました。
宮崎と台湾を結ぶ直行便が就航したのは10年前。
利用者が順調に増加する中、平成28年の熊本地震の影響でその数は激減。しかし、再び利用者の数は伸びており、今年3月から週3往復に増便しています。
県総合制作部総合交通課の曳野さんは「海外からの利用が多く日本からの利用が少ないので、日本からの利用者をもっと増やしていきたいと考えています。実際に約3:1の割合で外国の方が多いのでもっと宮崎の方にも利用してもらいたい。」と考えています。
今年6月、宮崎県は高校生によるプレゼン大会を開催。
これは県内の高校生たちがツアープランを発表し、その内容を競い合う企画です。
利用拡大の足がかりとして着目したのは、高校生の修学旅行でした。
上位に輝いたのは佐土原高校と日向高校。見事台湾へのモニターツアーの権利を獲得しました。
4泊5日のモニターツアーに日向高校から参加したのは、同じクラスの女子生徒6人組。
テーマはグローバルな視点で台湾を考察すること。企画書には普通の旅行では経験できないような内容を盛り込みました。
「グローバル化が進んでいる今だからこそ多国籍企業への訪問を取り入れた。」「特にこだわったのは宮崎と台湾のつながり。」と参加する生徒たちは考えています。また日向高校の市原教諭は「企業訪問・学校訪問・文化学習がバランス良く組み立てられていたので驚いた。」と話します。
こうして自分たちで作り上げた修学旅行に出発した生徒たち。
現地の至善高級中学校を訪問した生徒たちは「日本にはないような学科がたくさんあって、保育を学ぶ専用の施設やトレーニングジムもあり、生徒達も自分の夢に向かって頑張っているなと思いました。」と話します。
また企業訪問では「将来国際関係の仕事に興味を持っているので、多国籍企業を間近で見て自分の将来に役立ててみたい。」と感じたようです。
そして現地で暮らす宮崎県の人たちとの交流を通して「今まで海外で働くことはハードルが高いと思っていたが、宮崎県人会の人たちと話して勉強すればできるんじゃないかと思った。お互いの国について理解したいし、日本や宮崎のことを伝えていきたいと思った。」と話します。
台湾の文化に直に触れることで改めて日本を見つめ直す貴重な機会となりました。
帰国後は全校生徒の前で報告会を行い、台湾で感じた驚きや感動を伝えました。
県総合制作部総合交通課の曳野さんも今回の取り組みについて「まずは興味を持ってもらわないと行こうという対象にはならないので、台湾について調べることによって興味・関心を持って今後の修学旅行や学校どうしの交流のきっかけになり、相互的な利用促進にもつながるのではないかと考えている。来年も
プレゼン大会を予定しているのでドシドシ参加してもらいたい。」と話します。
これからプレゼン能力を身につけていかなければいけない高校生にとって、とても画期的な企画だと思いました。
台湾は親日国で治安も良く、修学旅行にはオススメの旅先です。台湾に行く学生が増え、国際交流・利用促進のきっかけになると良いですね。