UMKアナウンサー日記 岩下克樹
2009年12月05日
“伝統”を担がせて頂きました。
土曜夕方6時30分から放送中のHW(ホットウェーブ)では、これまでに色々なロケに
行かせて頂いてきたのですが、先月、とあるお祭りに招待されたので、荒尾アナと共に
11月15日、“門川 尾末神社 秋の大祭”。
そのロケの模様が先週の番組で放送されたのですが、ご覧になった方、いかがでした
でしょうか?
僕は宮崎で生まれ育ちましたが、あのようなお祭りが宮崎の伝統として受け継がれて
いる事をこのロケで初めて知り、自分が身をもって『体感』させて頂く中で見えてきたものが有りました。
真っ白な衣装にねじりタオルのハチマキ姿、息の合った囃子(はやし)、威勢よく飛び交う檄(げき)など、一気に高まっていく祭りならではの雄々しい雰囲気。
【伝統を受け継いでいく存在】としてそれぞれ一人ひとりが祭りにかける思いを爆発させてだんじりを担いでいるのを、体と体がぶつかり合う中で僕も感じました。
VTR中、ある男性が“だんじりとは人生そのものだ”と語って下さったんですが、
この一言に、門川の皆さんが年に一度のこの日にどれほどの思いをかけているかが
滲み出ていると思います。
そして、僕が喝を入れられていた場面。
“ホヤホヤすんな!つまみ出すぞ”
“口を真一文字にせんか!”
“限界を乗り越えて男になるとや!”
門川の皆さんにとってのだんじりが、いかに真剣勝負の場なのか、という事を肌で感じた瞬間でした。
命をかける位の気持ちで担いでいる、それこそが、あのだんじりなのかも知れません。
途中、周りに比べての自分の不甲斐なさがたまらなく悔しく涙が出そうになるほど、周囲は熱く、本気でした。
常にすぐ近くで「肩の入れ方」「腰の逃がし方」それからケガをしないような動きの取り方
などを手取り足取り教えて頂きつつ担いだだんじり。
その重量およそ1.5トン。総勢60名近くで担いでも一人あたり25キロぐらいの重さが
あります。
それを担いで町の中を練り歩く訳ですから、皆さん当然、かなり身体は痛く、苦しいはず
です。
しかし、いくら身体がボロボロになってもだんじりが目的地に向かって担がれていくのは、皆さんがこの伝統の為に振り絞る“気迫”がいかに大きなパワーを持っていたか、という事なのでしょう。
一年に一度のお祭りを生きがいにしている、という声も聞きました。
この日だけは、遠方から門川に帰ってきて祭りを盛り上げる、という方もいらっしゃる
ようです。
熱い伝統が街を1つにする、その瞬間を実際に体感し、“ホンモノの格好良い男たち”の
熱気に勇気付けられた気がします。
だんじりと共に『門川の盛大な文化』が大切に担がれ続けている事をひしひしと感じた
一日。
皆さんにはご迷惑ばかり掛けてしまいましたが、自分にとっての大きな刺激を受ける事が出来、貴重な経験になりました。
「限界を乗り越えて男になるとや!」という熱い言葉をこれからの自分の柱にして、
だんじりのような強く太い男を目指します。
門川の皆さん、本当にありがとうございました!!

担がれていく、およそ 1.5t のだんじり。囃子(はやし)が勇ましく響き渡る。 
とあるお宅の前にて。この家のお孫さんが、抱きかかえられてだんじりに上がっている。
肩の痛みに耐えて担ぐ。周囲の熱気に支えられて・・・ 
荒尾アナが担ぐのは女みこし。今年3年振りに復活した、門川のもう1つの華。
祭りのクライマックス “差し比べ”。
空に向かって何度も突き上げられる3つのだんじりの様子は、まるで生きているかのようだった。
太鼓の音、歓声、だんじり囃子、怒号などが混ざり合い、会場をまさに渦巻いている。
朝から何時間もだんじりを担いできた中で、最高に苦しくもあり、感動した瞬間だった。




